お客さまは神様ではない!頭おかしい迷惑客だけが使う言葉

「お客様は神様じゃないのかよ!」とえっらそうに言う人。若い人はたぶん、さして使わない言葉でしょうが中高年はサービスが悪いと使ってくる人がいますよね。

しかしこれ、本来の意図とは違って客側が使ってはいけない言葉なんですよ。使うのは頭のおかしい迷惑客だけ、つまり疫病神様ですね。

そんな言葉だけが独り歩きしてしまったこれ。一体誰が最初で、どのような意味合いがあるのでしょうか。ちょっと紹介していこうかと思います。

本記事が参考になれば幸いです。

 

そもそも、どうして「お客様は神様」なんて言葉ができたのか

さて、なんだか言葉として定着してしまった「お客様は神様です」というものですが、クレーマーの常套句ですよね。

しかし、誰が何のためにこの言葉を広めてしまったのでしょうか?言葉だけが独り歩きして意外と元ネタを知らない人の方が多いのではないでしょうか?

その始まりは、和装の演歌歌手である三波春夫さんが1961年ステージ上でMCを相手に放った言葉がきっかけだったのです。

 

 

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問われたのは、「お客様をどう思うか?」ということだけ。そして「お客様は神様だと思いますね」という返しをし、その場では和やかにギャグトークとして終わりました。

でも、このフレーズを漫才のギャグに使われたことで、一斉に広まってしまったのです。

ところで時代は戦後のバブル時代。物を作れば売れ、景気はどんどん上がっていった時代で現代のような高性能なコンピューターはなく、ファミコンレベルの処理能力で月に行くほどの時代でした。

そんな時代でしたので、メディアの影響力は強く、多くの人がその言葉を知ることになったのです。当時の人達にとってはギャグとして楽しんだかもしれませんが、時が経つにつれて言葉だけが残ってしまったのです。

当然、多くの人が知っているフレーズですし客にとってはとても都合のいい言葉ですよね。

だからこそ、いまでも客がサービスをしてくれない店側に言うことを聞かせる為のクレーマーの常套句とされてしまっているのです。

 

 

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お客様は神様ですの本来の意味とは?

この言葉を使っているのは主にクレーマー体質の人間。それも、若い人はほとんど使わずに厄介な中高年が自身の我がままを店側に通す為に使うことが多いですよね。

何やら、店員に言うことを聞かせる為の魔法の言葉だと思っているみたいですが、本来の意図は全く違います。

これの本来の意味は、店側の心構えの言葉だからです。

要するに、お客様は自分より偉い神様のように繊細に、丁寧に扱えという意味合いでしかありません。

だから、客側が偉そうに自分から客の言うことを聞け!サービスするのは当たり前!なんていうのは頭のおかしい発言なわけです。

仮に神様だとしても疫病神や貧乏神の類でしょう。とはいえ、サービスをウリにする会社の上役や頭のおかしい経営コンサルタントなどが「とにかく客を怒らせるな」と従業員を駒のように見ている場合もあります。そういう指導を受けた会社は言われても断れないので、さぞ心労が溜まるでしょうね。

 

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ちなみに、三波春夫さん亡きあとも事務所にこの言葉を作った責任を求めてクレームの電話がいまでもかかってくるそうです。

本人にその意図はなかったとはいえ、この一言で苦しんでいる人が大勢いるということですね。

 

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客と店側は本来は対等関係

お金を落とす方と、お金を落としてもらう方。一見すると来てくれる客の方が偉い立場にあるように見えますし、どのお店で買うのかも客が選ぶので店側は弱い立場にあるように見えますよね。

しかし、本来は客と販売側は対等な関係にあるものです。

客が購入先を選ぶのも自由なら、販売側が客を選ぶのも自由であり、それが物々交換といった大昔からある取引の基本的な流れです。

もちろん、販売者は客を呼びたい。買ってもらいたいという気持ちがある為に不快にさせないよう下手に出るし、ある程度買ってくれるならという意識のもとでサービスもするでしょう。

しかし、それこそまさに販売側の心構えであり、方針です。

客側が「お客様は神様なんだからサービスしろよ」と横柄な態度を取るのは、ちょっと違いますよね。勿論、サービス提供側が約束を違えたのであれば怒る権利くらいはあるでしょうが。

最近ではブログやSNSなどすぐに簡単に情報を発信できるようになり、その辺りを勘違いする人が非常に増え、何やら炎上させて復讐してやろうとアップする人も少なくありません。

「外国人お断り」とすると差別反対主義者が叫びをあげ、「一見様お断り」とすると低評価をつけ、「子供お断り」とすると子持ち主婦が子供にやさしくない店と不評を煽ります。

ここまでするとまさに、疫病神であり、貧乏神といってもいいでしょう。

しかし、そうやって断るのも店側の自由であり正当な権利です。客に権利があるように店にもサービスを提供するか否かを決める権利があり、嫌なものは嫌。店を開いたなら誰でも受け入れろ、サービスしろという風潮はちょっとおかしいですよね。

以前「ご理解くださいは魔法の言葉ではない」と販売側の都合のいい一方的な言葉を記事としましたが、消費者側もまた、お客様は神様なんて言葉を都合よく使わないで欲しいですね。

 

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まとめ

さて、お客様は神様という言葉についてまとめてみました。

販売者側の立場にたってみると本当に都合のよすぎる言葉で苛立ちすら覚える一言ですよね。相手は仮にも客だから咄嗟には反論の言葉も出てこないのではないかと思います。

どうせこんなことを言い始める輩にろくなのはいないので、できないものはできない!と突っぱねてもいいのではないか、そう思います。

 

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