食べるということは、古今東西において絶対になくなることはないことです。当たり前ですが、生きる為には食べなければなりません。
そしてまだ世界では飢餓に苦しむ地域もありますが、日本に関しては戦後少ししてから飽食の時代を迎え、食べ物に困ることはほとんどなく、食というものを楽しむようになりました。
さて、健常者であれば旅行先やレストラン。社員食堂などで外食をする機会は誰しもあるかと思いますが、その調理師の人達の給料ってどれくらい貰っているのでしょうか?
また、調理師免許という資格があるからには全員が取得しなければならないものなのでしょうか?
その辺りについてお話をしていこうと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
調理師の月給ってどれくらい?
調理師といっても、大別して和食や洋食や中華などからラーメン屋やカレー屋などジャンルは様々あります。
ですので、あくまで総合した平均的な月収ですが、
28万円
くらいです。
とはいえ、所属する組織によって支払われる給料形態も変わってきますし、独立している人気店であればもっとずっと高い給料はあるでしょう。
調理師は独立していなければ技術職とはいえサラリーマンがほとんどですので、初任給もまた18万円前後とかなり普通です。
基本的には一人一人が和食や洋食など専門のジャンルを自身で選択してその技術を磨いていきます。ですので、専門分野外は同じ調理師という職をもっていても専門外で素人に毛が生えた程度のものというのが一般的です。
たとえば、寿司屋と和食料理は類似だったり同一の「和食」と語られることが多いですが、寿司屋だった人に和食の重厚な味わいを出せるかといったら、ほとんどの人が間違いなくできないでしょう。寿司は握れても味を引き出すことはできません。
逆に、和食専門の人が寿司を握るとしましょう。一応は握れるはずですが、やはりシャリを硬く握ってしまうなどどうしても寿司屋の味とは違ってきてしまいます。
ですので、それぞれに専門性を深めて彼らはプロとして料理を客に提供しているのです。
有名なレストランや美味しい料理を提供する旅館などであれば、最初は皿洗いや掃除。よくて調理補助程度しかできないのが普通で、ようやく料理を作れるようになるのは数年後というところもあります。
結局のところ、どのお店に勤めたとしても料理の味付けに関わるようになってからがスタートで、料理の質を上げる腕と経験が給料や自身の立場を上げる為の唯一の手段となるでしょう。
- 追い回し・下積み
- 八寸場・盛り付け
- 焼き場、揚げ場
- 蒸し場、煮方
- 板場
というのが和食の世界での積み上げの順番です。これはあくまで和食ですが、どのジャンルの調理師として就いても、
お客さんに美味しい料理を提供して喜んでもらう
というのが、大前提ですよね。適当にこなしていればいいや、なんて考え方で料理をしているとそれが味に反映してお客さんも離れてしまいます。
ですので、調理師として給料をもらう立場になるのであれば、常に精進してよりよい料理を作ることがお給料に見合った求められているものとなるでしょう。
とはいえ、飲食業界の多くはブラック職場でハードなところが多いので給料に見合った……といわれると「うーん?」となる人もいるかもしれませんね。
調理師になるには調理師免許が必要?
さて、「調理師免許」という名前を聞いたことがある人は多いかと思います。そして、「調理師」というのは原則、この国家資格を有している人のことをいいます。
しかし、そうなるとあたかもこの免許がないとお客さんに提供する料理を作ってはいけないというように思えてしまいますが、別に調理師免許がなくても調理の仕事をしてはダメなわけではありません。
そこら辺の飲食店を見ればわかるでしょうが、派遣やアルバイトといった一般人が料理を提供していることから別に必要なくても問題ないということはお分かりいただけるかと思います。
じゃあ、なんであるかというと、調理に関して経験と知識があることの証明といった立ち位置にあたるでしょう。
調理師免許を取得するには、厚生労働大臣の指定する専門学校などの調理師養成施設を卒業するか、2年以上の実務経験がまず必要となります。
そのうえで国家試験を受けるのですが、実技はなく筆記試験のみとなり6~7割の合格率ですので案外取得は難しくありません。
そう、取得が特に難関というわけでもないですし、実技もないので結局のところ腕の良し悪しは本人しだいということです。
味・見た目・栄養面など、お客さんに提供するからには全て揃っていなければならず、それを実現できるのは、
- 確かな技術
- 繊細な味覚
- 栄養の知識
に他なりません。あくまで資格は経験とペーパーテストの結果であり、これを持っているからといって美味しい料理を作れるかというと、人によるとしかいえませんね。
しかし、一般的な料理人には必要ないとはいえ、料理の世界で生きたいのであれば取得しておいた方がいいでしょう。
なぜなら、『調理師免許必須』という求人募集も多く、ちゃんとした企業では有資格者でなければNGというところが多い為です。
それに資格手当がつくところも多いので、取得しておけるのならば取得してしまった方がメリットに働くことがあります。
一般人もまた、「資格を持っている人なら大丈夫だろう」という謎の安心感を発揮しますので、お客さんの心理的にもないよりあった方がいいのは確かでしょう。
まとめ
さて、調理師についてまとめてみました。
誰もが食事はしますし、せっかくだから美味しいものを楽しんで食べたいという人は多いかと思います。だから常に求人もあり、食いっぱぐれのない職業と言われていますが、お店によっては競争が激しくなって潰れるお店もあります。
たとえ今はよくても、できればそういうときの為に、調理師免許は取っておいた方がいいのかもしれませんね。
本記事が参考になれば幸いです。