「こんな会社辞めてやる!」とか「この会社ちょっとおかしい!」と考えて転職を決意する人は多いかと思います。
しかし、働き続けるのも嫌だけど、辞めてからというのも不安がある……と考える人は結構いるのではないでしょうか?
本記事では、そんな転職を考えたときに働きながら転職活動するか、あるいは辞めてから転職活動するのか。
その両面のメリットとデメリットを比べてみたいと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
転職したいからと早々に辞めるのは早計?
誰しも社会人になると一度は「こんな会社を辞めてやる!」と考えたことはあるのではないでしょうか?
そこで踏みとどまるくらいの愚痴の範囲であればいいですが、やはり不満なことが多すぎると本格的に会社を辞めたくなってしまい、行動に移すという人も少なくはないでしょう。
さて、そこにあるのは転職に対する不安はあるでしょう。
世の中、多くの会社があります。そして『会社の雰囲気が合わない』『上司が頭おかしい』『ブラック企業すぎる』など様々な理由で転職を考える人がいます。しかし、転職が不安とか面接で次から次に不採用にされたら……何て怖がる人も多いでし[…]
しかし、それ以前に直面する問題があります。
会社を辞めて転職活動をするのか、それとも会社を辞めないで転職活動をするのかの二択です。
ここで最初に迷う人は多いかと思います。
そう、スパッと会社を辞めれば転職活動に専念することもできますが、離職期間中に決められないと完全に収入が途絶えてしまうことになってしまうという相反するメリットとデメリットがあります。
特に自己都合退職の場合は、失業手当は離職後3ヶ月してから出て150日。タイムリミットがあるのですね。
世の中には多くの会社があり、特に中小企業での昨今の会社事情は理不尽経営がまかり通っているところが案外多く存在します。いきなり労使問題に巻き込まれて自己都合退職で会社を辞めざるをえないこともあるでしょう。しかしこの自己都合退職ですが、[…]
その一方で、会社がいわゆるブラック企業で仕事が忙しく、残業で夜の時間もとれなければ、くたくたで土日も活動するには厳しいとなると転職活動そのものができません。
せっかく転職するのだから転職先にもこだわりたいところでしょうが、そうなると時間が必要ですので離職期間中に決まるかの確実性はないでしょうし、かといって在職期間中には自由に動けないのでせっかくの求人を逃してしまいがち。
一体どうすればいいの?と思うでしょうが、答えは誰も示してはくれません。
しいて言えば、在職中に何とか時間をみつけて転職活動する方がリスクは少ないといえるだけで、やはり一長一短です。
もちろん、個人の状況によって変わるものですので選ぶのは自分です。
ちなみに、管理人が何社か転職した経験からあえていうのならば、
「本気で転職するつもりがある、したいと思うのならまず会社を辞めて背水の陣で挑め!」
「ただ転職しようかな~とか、転職したいな~程度なら仕事をしながら探せ!」
くらいの基準でいいのかなと思います。
少なくても、管理人はそのようにして何社か転職をしてきました。
とはいえどちらも二律背反ですので、どのようなメリットデメリットがあるのかは、次の見出しで解説していきたいと思います。
転職は働きながらと辞めてからどっち?メリットとデメリット
それでは会社を辞めて転職活動をするのと、働きながら転職活動をすること。
お互いのメリットとデメリットをあげていきますので、検討材料にしていただければと思います。
・会社を辞めて転職活動をするメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・時間があるので、求人の選定や会社情報の確認、履歴書など応募書類に力を入れられる ・面接日や時間を合わせやすいので、いくつもの企業の面接予約を入れてもあまり問題がなく数をこなすことができる ・相手企業が早く人を欲しがっている場合の「急募」に対応できる為、有利 ・すでに会社を辞めていることで『本気で転職したい』という意志が伝わりやすい ・資格取得や勉強など、在職中にはできなかったことをたっぷりと時間をとってできる ・休む時間はいくらでもあるので、ベストなパフォーマンスで面接を受けることができる | ・失業手当が切れてしまったり、転職活動が長期になってくると生活そのものが立ち行かなくなってしまう可能性がある ・いくつも不採用が続くと焦って適当な企業に応募して入社してしまうということがありえ、再度転職を余儀なくされる可能性がある ・離職期間が長期になってくると、企業の印象が悪くなるおそれがある ・仕事についていないと、感覚を忘れてしまいがちになってしまう |
・働きながら転職活動をするメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・働いていることによる定期収入があるので、経済的なリスクがない ・同業他社に移るのであれば、必要な経験や勉強をするといったスキルアップができる機会がある可能性がある ・会社への不満が燃料となり、転職のモチベーションが高いまま活動ができる ・業界内部の情報が得やすいので、その情報を欲しがる同業他社等に有利に働く ・転職成功後、ブランクなく働くことができる | ・仕事や残業など時間によるもの、仕事後の疲労等によるもので転職活動を満足にすることが難しい ・面接日程の折り合いがつかないこともあり、せっかくのチャンスを逃す可能性が高い ・生活面で追い詰められることもなく、だらだらと長期になりがち |
辞めて転職するか、働きながら転職するか。どうすれば成功しやすくなるか!
さて、双方のメリットとデメリットをあげてきましたが検討の参考になりましたでしょうか?
やはりどちらも一長一短で決めるのは他人ではなく本人となります。ですので、一概にどちらがいいから従えとは誰にも言えることではありません。
ですが、最後にどちらを選択した場合でもどのようにしたら転職が成功しやすいかをまとめていきたいと思います。
・会社を辞めて転職活動をするポイント
会社を辞めるといっても、すぐに辞められるものではなく引継ぎがあったり、有休などを使う為に在職期間が伸びるのは一般的でしょう。
ですので、この期間中に履歴書や職務経歴書の用意、面接用のスーツの用意や求人情報の確認などすぐに動ける状態にしておくといいでしょう。
長引くと経済的リスクなどが伴うので、すぐに動ける状態を作っておくのが大事です。
そして、可能なら複数の会社に同時に応募してチャンスそのものを増やすべきでしょうね。転職活動は不採用がつきものなので数打たないとなかなか採用はされません。
転職エージェントサービスなど求人サイトを利用してサポートを受けるのもいいでしょう。が、転職エージェントサービスの担当もどこでもいいから採用させてしまえという感じの人もいるので注意が必要です。
空いている時間に狙っている業種の勉強などもしておくと、面接時に効果的です。
・働きながら転職活動をする
とにかく時間がないのが、働きながらの転職活動ですので、だらだらと長引かないよう計画的に動くことが大事です。
通勤時や移動時、他には休憩時間など最大限に使って登録した転職サイトの求人情報や、選考書類を用意していきましょう。
もし、行きたい業界や職種が定まっているのであれば下記のような専門サイトもありますので、こういったところに登録しておくことをオススメ致します。
加えると、転職活動でさらに余暇時間がなくなってしまうので、疲労を溜めすぎずに自己管理を徹底することも大事な要素です。
ウェブエンジニア専門の転職サイト |
求人には季節がある!季節を考慮しての転職もあり!
日本には、はっきりとした春夏秋冬の季節があります。
そして、新卒の学生は翌年……早いところだと翌々年の春に向けた就職活動を始めますよね。
主に経団連加入企業は就職活動解禁日として3月に就職活動のルールとして制定してはいますが、会社によっては優秀な学生を入社させたい為に、セミナーや企業見学ですでに見込みのある学生にツバをつけている会社もありますしキッチリ守っている会社もあります。
一応は翌年春の採用の為に3月に始まり、夏くらいから夏過ぎくらいまでに多くの学生は就職先を決めなければなりませんし、企業もそれに向けてスケジュールを組んで採用活動をします。
それを過ぎると、残念ながら優良な企業の求人は新卒採用を終えて少なくなってしまっているでしょう。
この3~9月くらいが新卒採用の季節といっていいかと思います。
さて、比べて転職組はどうでしょうか?
職業選択の自由がある以上、いつだって従業員は会社を辞めることができます。企業だって欠員を埋めないと業務が回らなくなるので求人をしなければなりません。
そう考えると、どの時期も同じじゃないか!……と思いがちですが、実は学生の新卒に比べて転職採用は季節色が強いのです。
本記事であげているように会社を辞めて転職活動をする人、在職しながら裏で転職活動をする人などいるかと思います。
会社を辞めて転職する人は、時期に関係なく転職活動をしなければ職にありつけませんが、会社を辞めずに転職活動をする場合、これからご紹介する時期を見計らって転職活動をすると求人数も多く採用されやすいかもしれません。
退職者が多く、求人が出やすい時期
さて、退職者が多くなる時期というものが一年間に3ヶ月も存在します。
おそらくパッと出てくるのが3月という年度末の時期ではないかなと思いますが、実は6月と12月もまた『退職者』が多い時期なのです。
退職者が多いということは、同時に求人も多くなるということなのですが、はたしてどうしてこの時期に退職者が増えてしまうのでしょうか?
下記にまとめてみましたのでご覧ください。
時期 | 退職者が増える理由 |
3月 | 3月は会社にとっての年度末となります。ここを区切りとして辞める人、契約社員や派遣社員の契約満了を迎える人もこの時期に多くでてきます。 他にも、転勤といった辞令がくだされて「4月から海外に行ってもらう」などと到底受け入れられない事態。 あるいは、人事異動でセクハラやパワハラの常習犯の部下になるなど、異動そのものを拒否する人。 事務所の移転なども期の変わり目を契機にやってしまおうと会社が考えて、通勤が困難になったりなど様々な変化に対応できない、する気がない人がこの時期に会社を去っていきます。 |
6月・12月 | 理由は様々ですが、普段から会社に不満がある人やすでに転職先を決めた人、辞めて転職活動を決意した人などがこの時期に辞めていきます。 それはなぜかというと、せめて「ボーナスを貰ってから会社を辞めよう」と考える人が多いのがこの時期だからです。 12月はともかく、6月に辞める人はおそらく自身の理想ややりたいことがその会社ではできないと感じた人が会社を退職していくのです。 |
この時期は、こういった理由から退職者が多く出ます。
そして、これらの時期は退職者の穴を埋める為の求人となります。
「欠員補充」ということは、退職者と同じレベルを求めていたり、専門職が強い傾向の求人が多く出るような時期になります。
医師求人 | 保育士限定求人 |
たとえば、このような医療従事者や保育士限定の求人なども、増える傾向にあります。
スキルのある人、狙っていた仕事や職種がある場合はこの3月・6月・12月に求人が増えたタイミングで狙ってみるといいでしょう。
ライバルが少なくなる時期
就職活動で最大の敵は、同じ求職者というライバルの存在です。
企業だって、よりよい人を採用したがるわけですから仮に同じくらいのレベルの人が同時に採用面接を受けたとしても、採用枠が一人なら最低でもどちらかは落とされてしまうわけです。
しかし、こちらも年間で3ヶ月だけ求職者が減る傾向にあり、ライバルが少ない時期が存在します。
それが、4月・8月・12月となります。
それではまた、どのような理由からか見ていきましょう。
時期 | 退職者が増える理由 |
4月 | 4月は会社にとって年度の初めにあたり忙しい時期です。 会社に在籍しながら転職先を探すにはちょっと余裕がなくなるので、まずその辺りの人がライバルから外れます。 そして、4月は心機一転と働き始める時期でもあり、4月中に辞めるという人も少なく、転職市場への新規参入者が少ない時期にあたります。 |
8月 | 8月は強烈な暑さに加えて、夏休みモードになっている為に積極的に転職活動がおこなわれない時期となります。 スーツ姿で灼熱の太陽の下を歩くと考えるだけで辟易してしまいそうですよね。 とはいえ、お盆を過ぎたあたりから頑張ろうという会社も求職者も多く、さらに残暑があるとはいえ、徐々に涼しくなってくるだろうという精神的な安定もあってか8月の後半から増えていく傾向にあります。 ですので、比較的ライバルが少ないのは8月前半の時期となります。 |
12月 | 4月と同じく、年末ということで忙しい時期となります。 加えて、8月のように後半から年末年始の冬休みを控えているので就業しながら転職活動をしている人は活動を抑える傾向があります。 しかし、先の通りこの時期の求人は増える傾向にあり、ライバルも減る傾向にあるということは転職のチャンスともいえる時期なのは間違いないでしょう。 |
とこのように、強力なライバルの少ない時期を狙ってみるというのも十分に効果的です。
とはいえ、自分も忙しいでしょうから合間を見て計画的に転職活動をする必要があります。
夏休みや冬休みが明けてしまうと、一気に活動を開始したライバルが増えて本来なら内定をとれていたのに、とれなかったということも起きるかもしれません。
他の人が動き出す前に、情報収集と応募・面接をしてしまうなど先回りすることで、決まりやすくなるということもあるのかと思います。
まとめ
さて、仕事を辞めて転職活動をするか、働きながら転職活動をするかをまとめてみました。
このあたりは、その人個人の仕事やスタイルがあるので、誰かがやり方を強制するわけにはいきません。
しかし、一度決めたら早期に活動を開始してだらだらやらない、というのがどちらをとっても共通することではないでしょうか。
いい会社、悪い会社、合う会社、合わない会社と色々と千差万別ですし、求人が多い季節などもありますので見極めつつ活動的に動いていきましょう。
本記事が参考になれば幸いです。