熱電対・測温抵抗体どっちがいいの?迷ったときの使い分けと違い

本ブログ内で、熱電対と測温抵抗体を初心者向けに下記にてまとめてきましたが、「じゃあ、どっちがいいの?」という意見もあるでしょう。

しかし、どちらも目に見えたデメリットはないものの、どういう時にどちらを使った方がいいという使い分けに迷うかと思います。

ですので、仕様比較してみました。

関連記事は下記です。

・熱電対とはどんな原理?温度センサの仕組みを初心者用に解説

・測温抵抗体とはどんな原理?温度センサの仕組みを初心者用に解説

 

本記事が多少でも参考になれば幸いです。

 

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熱電対・測温抵抗体の比較

天秤はどっちがどっち?

それでは、一つ一つ比較をしていきましょう。基本的には、どちらでもいいというのであれば値段。求めている仕様があるのであれば、そちらを重視されればいいかと思います。

あくまで熱電対・測温抵抗体の『素線』に関しての違いです。それにより作れる保護管などは含めますが、形状はどちらも似通ったものができますので比較対象外とさせていただきます。

【値段の違い】

熱電対(K・J・Tなど一般的な素線を使用):安価

測温抵抗体:一般的な熱電対より少し高め

熱電対(R他高温用熱電対線):高額

となっています。熱電対も種類がある為、一概にとはいえませんが、一般的なK・J・Tといった素線は安価なものとなっています。

ただし、R線のような高温用の特殊金属を扱っているものは時価ですので、高額になってしまいます。

そうですね、長さや販売価格を勝手に言えるものではないのですが、熱電対を基準とした大体の比較を記述してみましょう。

熱電対(K):5,000-

測温抵抗体:7,500-

熱電対(R):18,000-(時価)

という感じでしょうか?勿論、仕様によってこの値段も変わってきますが、熱電対で¥5,000- の仕様のもので測温抵抗体、R熱電対と同じ長さのセンサを製作してもこれくらいの値段差は生じてくるものです。

【耐熱温度の違い】

・熱電対

K:-200~1370℃

J:-200~1000℃

T:-200~400℃

R:0~1760℃

・測温抵抗体

PT100:-200~850℃

JPT100:-200~500℃

となっています。けど、これはあくまで理論値です。そして、そこまで計測できるというだけで素線に耐久力があるかは別の話です。

そうですね、ある程度は外管となる保護管などの材質や耐熱でほぼ決まってしまうのですが、どんな加工をしても素線の耐熱もMAXまではほとんどもちません。

おおよそ、MAXの80%くらいで考えておいた方が安全でしょう。

【精度の違い】

熱電対:2.5℃

測温抵抗体:0.3℃

分かりやすくする為のあくまでざっくりとしたものですが、大抵はこの範囲に収まるので最大誤差範囲だと思ってください。

まともな会社であれば、こんな最大誤差が出ているものは出荷からはじくので出荷検査時ではもっと誤差の低いものを出すはずです。

ここで見てわかるように、精度に関しては圧倒的に測温抵抗体の方が誤差は少ないです。特に常温から100℃程度の範囲ですと誤差が大きく感じてしまいます。

例:500℃程度の2.5℃ならいいですが、20℃付近で2.5℃は大きすぎますよね。

湯せんの機械と薬を作る機械ではまったく条件が変わってしまいます。なので、対象によって誤差を考慮して選択しなければなりません。

なお、よく勘違いされやすいですがセンサの誤差温度だけではなく、表示器側にも『入力誤差』というものがあります

表示器もよほど高精度のものではないと3℃くらいの入力誤差はありますので、熱電対は5.5℃など意外と大きくなることは憶えておきましょう。

ちなみに、マイナス温度に関してはどのセンサも弱いといって間違いありません。無難なのはT熱電対か測温抵抗体のPT100のどちらかでしょうが、実はマイナス温度に関してはあまり保証はされていません。

なぜなら、検定用の機械は加熱側は多くあってもマイナス側はかなり少なく、できないというメーカーが多いからです。

超低温の冷凍庫などに使う場合は、気にした方がいいのかもしれませんね。

 

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【ノイズの対策】

熱電対:ノイズを受けやすい

測温抵抗体:ノイズを受けにくい

電源を近くに這わせる際や、どこからか電波が入りやすい部屋など環境によってはノイズが入りやすいことがあります。

当然、温度はガタガタになりますので大きな誤差が発生してしまいます。しかし、それは発起電力というものの変化で温度を測定している熱電対のみが大きく影響を受けます。

電気抵抗値の変化で測定している測温抵抗体は電気の影響でノイズを受けにくいのです。だって、抵抗は電気の乱れがおきても関係ないですよね?

なお、熱電対でもシールド線(SUSシールド)を使えばある程度は遮断できます。が、万全を期すなら測温抵抗体にするか、熱電対を使いたいのであれば変換器などでアナログ信号に変えてしまう方がノイズ対策にはなるかと思います。

 

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【線の本数の違い】

熱電対:2本(+ -)

測温抵抗体:3本(A B B)

測温抵抗体に関しては、PT1000など特殊なものでなければ一般的には3本線になります。

本数が違うから何か違いがあるのか?と問われると、実は外部保護管の太さに関係してきます。

熱電対の2本線であれば、シース型と呼ばれる手で曲げられる加工のセンサで針金のような1.0φや1.6φなどの対応ができるのですが、測温抵抗体ではそれが基本的にはできません。

※メーカーによってはできるかもしれませんが、通常はやっていないかと思います。

だって、一本でも線が増えればそれだけ太くなるのは当然ですよね。なので、細いものに関しては制限を受けるかもしれないという話です。

なお、ダブルエレメントというものがあります。一本のセンサから2つ分の温度を拾うことができるものです。

その場合、熱電対であれば4線。測温抵抗体であれば6線となってしまいます。

物理的太さを超えられるわけありませんので、ここからもセンサ外管の太さの制限もできてしまう可能性があります。

【リード線が違う】

熱電対:専用の補償導線が必要

測温抵抗体:専用線はなく、信号線であれば問題なし

当然、配線する際にリード線を延長することはあるかと思いますが、熱電対は熱電対の種類によって専用の補償導線が必要になります。

一方で、測温抵抗体にはそれが必要なく一般的な銅線のような信号線で延長リードとして使用できるのです。

値段は当然、補償導線の方が高くつきます。リードの延長が前提となると、長さによっては補償導線の方がコストがかかります。

 

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結局どっちがいいの?

疑問女性

さて、色々と双方違いがありますが、結局のところはどちらがいいのでしょうか?

結局のところ、やってみないとわからないので事前には正解がわからない。というのが一般的な回答になるでしょう。

なので、どのメーカーも新しい装置を作る場合には検査用のサンプルとして試しに仕入れてからテストして量産品を製造していくのが普通の流れになります。

もちろん高温用では別ですが、常温くらいから400℃程度までで使うのであれば、測温抵抗体でまず試作機は試すのが間違いないのではないかと思います。

特に大掛かりな装置を作るとなると、センサの一本で間違いたくないと思います。

そのうえで、コストの削減や使用環境などに合わせて変えてみるというのが、スムーズに進むやり方ではないでしょうか。

とはいえ、会社の考えや経験などにより違ってくるとは思いますのであくまで一つの意見として参考程度にてお願いします。

 

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まとめ

さて、熱電対と測温抵抗体について違いを比較してみました。

環境や予算などによっても違うので、一概にどれがいいというのは言えませんが、条件が合わないと使えなくなってしまうのがセンサです。

消耗品ではありますが、買いなおしとなると面倒ですので最大限間違いがないようにしたいのであればちゃんと事前に確認をしておきたいところですね。

参考になるのであれば幸いです。

 

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