お店に入るとふわっと香ばしい匂いが鼻孔をくすぐり、まだ暖かい焼き立てを買って帰ってすぐに食べると頬が落ちそうになるくらい美味しい!
そんなパン屋さんのパンを買って食べた経験がある人は多いでしょう。朝食はパンでないと落ち着かないという人もいまの時代は多いのかもしれませんね。近所に朝からやっているパン屋があれば毎年買いに行く人もいるでしょう。
さて、パン屋で働いている人はどれくらいの月収があるのでしょうか?働いた経験をもって独立開業する人もいるかと思います。
そんなパン屋の平均的な給料と独立の難しさについてまとめてみました。
本記事が参考になれば幸いです。
パン屋さんってどれくらいの収入なの?
さて、パン屋で働いている人はどれくらいの月収があるのでしょうか?勿論、人気店や客が入らないなどパン屋によって差は当然ながらあります。
が、平均でいえば……。
23万円
くらいが一般的な平均給料のようです。新人の修業時代は15万円前後で、そこそこ年数働いて上がったとしても、30万円くらいです。
技術職ではありますが、なかなか高収入とは言えないくらいの月収ですね。
とはいえ、売れ残ったパンはロスにならないように持ち帰って食べることもあるので食費に関しては他の職に比べたら少し助かるかもしれませんね。
しかし、パン屋にとっても食品ロスは可能な限り避けたいものです。せっかく来てくれた客に売り切れで残念な思いはさせたくないし、余っても捨てるだけなので、どの店でも悩みどころです。
お店によってはロスを減らす為に毎日の統計や日によって違う客足を長年のカンで販売数量を予想より1割増やした程度にしたり、割り切って売り切れ覚悟でギリギリにしたり、ラスクにして食品ロスをなくすように工夫していますので、必ずしも持ち帰れるとは限りません。
パン屋の仕事内容は?結構ハード
パン屋の仕事内容ですが、想像がついている人もいるかと思いますが実にかなりハードです。
基本的には、パンを製造して販売することです。
が、そんな簡単な一言ではあらわせないくらいに大変な仕事です。
まず、早朝からいくつものパン生地を仕込んで、焼いて、商品陳列をしなければなりません。そしてお店を開いて接客。そこそこお客さんが入るお店であれば、閉店まで立ちっぱなしで気が休まる暇もありません。
コンビニやスーパーのパンと違って包装されているわけではないので、お客さんにはトングとトレイを使って商品を取ってもらうのが一般的です。
なので、カウンターに持ってきてもらった際に、パンのひとつひとつに商品名も値札もついているわけではないので、パンごとに名称や味、値段なども全て記憶しておく必要があります。
それに、こまめな掃除は必須です。
食品を扱っている以上、衛生管理は最大限しなければなりません。むき出しのパンを陳列している以上、虫なんて出ようものならせっかく来店したお客さんが何も買わずに帰ってしまいます。
お店や厨房、商品を乗せるカウンターなど徹底的に掃除をする必要があります。
これを毎日こなすとなると、かなりの体力仕事であることは間違いないでしょう。
独立して開業するなら技術とお金が必要
さて、自分のパン屋を持ってみたい!独立してみたい!とパン屋をいつか開業したいと考える人もいるでしょう。
パン屋を自分で開業する為にはまず「食品衛生責任者」が必要です。そして保健所へも「菓子製造業許可」「飲食店営業許可」「食料品等販売業許可」の許可も申請しなければなりません。
当然ですが、パンを製造する為の技術が必要です。なので、専門学校で教えてもらったり個人のお店で修行しながら数年技術を教えてもらう必要があります。
なお、パン工場では分業を行っているのでなかなか一連の流れとしては身につきません。
ちなみに、趣味の延長でパン屋を勢いで開業してしまう人もいますが、まずうまくいきません。実際にうまくいったお店というのはほとんどありませんので趣味はあくまで趣味のままの方がいいでしょう。
いくら本人や家族・仲間が美味しいといってくれていても、家庭で作れるものとちゃんと専門の修業をした人とはやはり技術も味もまったく違うので、リピーターがつかないということが一番かと思います。
その他にもお店・道具などを開業には揃えなければなりません。パン屋のオーブンなどは数百万単位でかかりますので、いくら技術があっても簡単に開業はできるものではありません。
ライバルがいっぱい!人気店を目指すには技術の他にセンスが必須!
資金もクリア。資格や許可もクリア。修行もちゃんとして一念発起してついに開業にこぎつけても、独立後にパン屋を営んでいくのなら集客とリピーターを確保して人気店を目指さなければなりません。
しかし、パン屋のライバルってとても多いのです。勿論、近くに人気店があったり同業のお店があればライバル店になるのは間違いありませんが、パン屋最大の敵はどこでも買えるパンです。
現在ではコンビニでも独自ブランドの美味しいパンが販売されていますし、スーパーでも焼き立てパンを提供しています。
完全に冷めているパンだとしても、そこそこの味であればいいしパン屋で買うより日持ちもして手軽に買えるという理由でコンビニできちんと包装されたパンを選ぶ人も多いでしょう。
パン屋はその味に勝つ美味しさは当然ながら、わざわざ足を運ぶ魅力的な要素がなければ集客はできません。
「〇〇の店で修行した」
という有名店で働いていたという文句で宣伝しているお店もありますが、最初の集客にはいいでしょうがやはり味・センスが悪ければその宣伝も滑稽なものになってしまいます。
- 商品の種類を定期的に増やす
- 季節もののパンを作る
- キャラクターを模したパンを作る
なとどいった、技術とセンスを磨いて他にないパンを作ったり、定期的に陳列や装飾を季節のイベントごとに変えたりと人気店を目指したいのであれば宣伝アイデアを次々に考えていく必要があるでしょう。
リピーターを増やしたいのならポイントカードの発行。味をみてもらう為の試食用の小さなパンの設置など開業時に早々にお店のファンを作って購入層を増やしていかなければなりません。
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とはいえ、どんなに美味しくてもお客さんは飽きていずれあまり来なくなるものです。ですので、昨今ではインターネットやSNSを利用して新しいお客さんの獲得に繋げているお店も多いですよね。
そして誰かが「この店、めちゃうまい!」と画像付きでつぶやいてくれ、それが続いたら有名店への足掛かりになるかもしれません。
もしせっかく開業するのであれば、人気店を目指して集客の為にもあらゆるアイデアを考えていかなければならないでしょうね。
まとめ
さて、パン屋の収入と独立開業についてまとめてみました。
最近では以前よりも独立して、自分のお店をもつことにとても慎重になる人が多くなってきたのかもしれません。飽食で美味しい店が多い時代ですので、消費者の舌も肥えてしまっているのでなかなか難しいというのもあるのかもしれませんね。
しかし、パンが好き!自分で作るのが大好き!というのであれば、お給料はそこそこですが一度パン屋で働いてみるといいのかもしれませんね。
そのうえでもし独立したいというのであれば、しっかり修行してチャレンジしてみるといいでしょう。
本記事が参考になれば幸いです。