計器や熱電対などの温度校正ってなに?計装初心者の基礎知識

装置メーカーなどに勤めていると「これは温度校正書類が必要だ」とか、「校正付きで」と言われることがありますよね。

しかしこの校正、一体どういうものなのでしょうか?おそらく理由もどのようなものかもわからずに依頼されたから依頼して「指定温度が必要」とか「ISOの基本書類が必要か?」とか聞かれてチンプンカンプンな人もいるのではないかと思います。

そんな方達に向けて、どのようなものかだけでもわかるよう解説していきたいと思います。

本記事が参考になれば幸いです。

 

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温度校正書類とは?

温度校正書類というのは、国に定められた基準と国が認めた試験機を使って指定された、あるいは指定した温度を計測し、現状の精度や動作状況をちゃんとした正式な書類にするものです。

とまあ、結論だけいえばそういうことなのですがもうちょっと詳しくしていきましょう。

昔はそこまで言われることはなかったのですが、最近では

「この装置と装置に使われている部品が精度などちゃんと基準をクリアしているものか?」

という意味合いで、書類の提出が求められることが多くなりました。

特に国の機関に納入する装置にはほとんど必須で、大手の企業に納入する場合も検査証代わりに求められることが増えたように思えます。

とはいえ、この書類提出は相手によって結構さまざまで、

  • 何でもいいから校正書類が出ていればいい
  • きっちり指定した温度ポイントで校正をしなければいけない

と両極端です。向先や担当者によってキッチリするパターンと適当に出しておけばいいというパターンで変わってくるということでしょう。

なお、この校正書類は一般的には3点あります。

  1. 試験成績書(校正証明書)
  2. 校正証明書(校正機器証明書)
  3. トレーサビリティ証明書(体系図)

の三つですが、試験成績書と校正証明書がくっついて『校正証明書』とすることもあれば、全て一式で『校正書類』として出すこともあるのでメーカーによって出し方や呼び方は違ってきますし、会社によって合格証などが追加されることもあるかもしれません。

試験成績書をそもそも『校正証明書』とすることもあれば、校正証明書を『校正機器証明書』とする場合もあります。

いずれにしても請求するメーカーによっても違うので、あくまで基本の3点と思っていただければ十分かと思います。呼び方は違っても、これはISOという国際的なマネジメント規格により定められた書類となります。

では、この書類とはどういったものなのでしょうか?ちょっとざっくりですが中身をお伝えしようと思います。

【試験成績書(校正証明書)】

その名の通り、試験あるいは校正をした結果の記録を証明する書類となります。

品名・試験内容・精度・試験環境・シリアル番号・温度の差などを校正器で試験したものが記載されています。

新品でなくても、現在使っている計器やセンサでも可能で購入したメーカーでやるのでしたら事前に軽いメンテナンスもサービスでやってくれるでしょう。

逆に校正を専門とした業者に依頼をするとそのメンテナンスまではできないので、精度より大きくズレが出ている場合もあります。

基本的には、温度を指定してそのポイントで校正をとってもらいます。あるいは、標準的な校正点を作ってくれているところもあるので、ただとるだけでよければ「標準点ってありますか?」と訊けば無難な温度で校正をとってくれるでしょう。

 

【校正証明書(校正機器証明書)】

ちょっとややこしいですが、上記の試験成績書を校正した機器の校正を証明する校正証明書となります。

つまり、使われた試験機が国に定められた定校正がしっかりと行われていて、問題がないかの証明書ということです。

ただそれだけのものですし、同じ校正証明書という名前が使われることがあるということで上記試験成績書と一緒にされることも少なくはありません。

【トレーサビリティ証明書(体系図)】

これまたややこしいのですが、計器やセンサを試験した機械がどのような検査機関で校正されてきたのかをあらわす証明書、つまり体系図となります。

国家機関→国家機関に委託された校正機関→校正機関に校正した装置名→校正した計器

といった感じのことが記載されています。

ちゃんとどこどこの校正機関で校正した装置を使って校正してますよ、という証明ですね。

 

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校正についての確認点と注意点

ここからは大きなテーマではなく、よく校正について質問を受けるようなことがありますのでちょっとした質問事例をまとめていこうと思います。

校正する周期はどれくらいですればいいの?

特別定められていないので、会社毎に基本的には決めている形となります。ほとんどの会社が一回購入時にとったら終わりです。

検査室などがあり、きっちりやっている会社については一年周期が一番多く、3年周期あるいは気が付いたときにやるということが多いです。

 

校正ってどうやってしているの?

計器に関しては、熱電対や測温抵抗体。他にも電流や電圧を疑似的に出力できるちゃんと校正機関に出した校正器がありますので、それを使います。

その一方で、熱電対や測温抵抗体といったセンサについては恒温槽(これも校正済)と呼ばれる温度を作る装置を利用し、そこに突っ込んだりあてたりして計測します。

ですので、長いセンサや短すぎるセンサですと校正側も場合によってはできなかったり難しかったりするみたいですね。だって、入る装置がないから。

 

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マイナス温度を校正したいんだけど?

計器であれば、疑似的に熱電対や測温抵抗体等の出力を出す校正器があるので可能ですが、残念ながらメーカーではマイナス温度を校正できるところは少ないです。

というのも、温度を上げる校正器を持っている会社は多いですがマイナスというのは上昇に比べて需要が少なく、しかも高いのに維持費もかかる校正器を買っても赤字になってしまう可能性が高いからかと思われます。

なので、地元の民間校正機関を探して依頼した方がとれる可能性は高いです。

 

校正にどれくらいの時間がかかるの?

これに関しては、校正を依頼したところによるかと思います。基本的には順番待ちになるので、ひいては装置の空き待ちになるでしょう。

すぐにできるかもしれないし、3週間くらいかかるかもしれません。

場合によっては、校正器を校正機関に年周期か何かでだしていることもあるでしょう。

いえるとすると計器に関しては、比較的早く終わるでしょうが熱電対などは恒温槽を使い温度を作るまで時間がかかるので、そういった意味でも後回しにされて時間がかかることもあるかと思います。

 

事前に見積が欲しい

これも校正を依頼する場所によるでしょう。長さによって校正できなかったり、そもそも壊れていたり等実際に校正できる状態か分からない場合は先に送ってもらうこともあります。

勿論、一般価格で見積もりを出しているところもあるので会社によってそのルールがあるので確認してみましょう。

 

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まとめ

ということで、温度校正ついてまとめてみました。

校正といわれてもおそらくわからないという人の方が多いのではないかと思いますし、使っているだけの立場だとあまり理解している人もいないかと思います。

ちょっと複雑な部分もありますので、一個一個間違いのないように確認をしていきましょう。

本記事が参考になれば幸いです。

 

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