日本人にとって、お米は古くから食べられていて少なくても和食であればあってあたり前の食物であるかと思われます。
もはや言わずと知れた馴染みの深いおコメではありますが、買ってから非常食にと長期保存して食べようと思うと味が悪かったり、臭かったりします。
さすがに耐えられず、せっかくとっておいたのに食べる気分にもならず捨ててしまったという人もいるのではないでしょうか。
今回は、お米はどうして古くなると味が落ちるのかということについて話をしていこうと思います。
お米の賞味期限は意外と短い?
和食といえば必ずご飯がついてきますし、お酒やお菓子、サラダ油などさまざまなところでお米は使われています。
一日に一回はご飯を食べないと気が済まないというくらいお米が好きな人もいるでしょう。
その一方で、地味に高カロリーなのでダイエットしている時は糖質制限として食べないという人もいます。
日本人が昔から食べ続けているお米ですが、最近ではカロリーが多いから糖質ダイエットとして食べない人も多くいるようです。しかし、ちょっと濃い味のおかずによくあうお米ですので、やはりお肉、お魚問わずに欲しくなってしまいますよね。そ[…]
もちろん、人によって好みはあるでしょうが白米を嫌う人は少ないのかと思います。
さて、そんなおコメではありますが、買ってから長期保存して古くなってしまった米を炊こうとしたら
「まずい!臭い」
となってしまい、泣く泣く捨てたという人もいるのではないでしょうか。
どうやらおコメは、ご飯として炊く前は乾燥しているように見える為、長期保存ができるというイメージがあるようです。
残念ながら、結論からいうと、
「精米してから約1~2ヶ月程度」
が賞味期限となります。
賞味期限なので、あくまで美味しく食べられる期間という意味ではあるのですが、そこから時間が経てば経つほど劣化していくのがお米なのです。
つまり、買ったお米を美味しく食べようと思うのならば1~2ヶ月以内に消費し、買いだめをし過ぎないのが一番いいというわけですね。
長期間保存したコメの味や臭いが悪くなる理由
年中スーパーやデパート、場合によってはコンビニなどで販売されているおコメですが、お米の収穫期はほとんどが秋です。
仮に一年中どこかで収穫できるのであれば、台風被害などで今年のお米の収穫量が~なんていうニュースはほとんどなくなるでしょう。
ですので、基本的には秋に収穫されてそのまま出荷されて流通するのが『新米』というわけで、後は翌年の秋まで一年かけて徐々に出荷してまた収穫という流通サイクルをしています。
当然ですが、新米の方が人間の味覚には美味しいと感じ、古くなればなるほど味は落ちるわけです。
というのも、おコメは稲から収穫された後も実は呼吸をして二酸化炭素を排出しているのです。
なので、見た目は変わらなくてもその内部は徐々にですが劣化の方へと変化をしています。
もし、見た目や臭いがおかしいとなるのであれば、もはや食べられないくらいの最終段階になってしまっているといって過言ではありません。
しかし、それまでは気が付きにくいのですが、長期間保存したコメの味が落ちるのは、
- 細胞の壁が厚くなること
- 酵素の働きが鈍くなること
が主原因としてあげられます。
ご飯を炊くのには基本的に水は必須です。
しかし、細胞の壁が厚くなってしまうと給水が悪くなって水を吸い込み辛くなってしまいます。結果的に、ご飯の美味しい要素であるふっくら炊くことができなくなってしまうのです。
さらに、酵素の働きが悪くなると炊くときにデンプンやたんぱく質の分解が行われにくくなってしまう為、甘味やうま味成分がでてこなくなってしまうのです。
普段は何気なく食べている白米ですが、この辺りが損なわれたらどうでしょうか?やはり、美味しいとは感じにくくなってしまうのではないでしょうか。
さらにいえば、脂臭いニオイを出してしまいます。これは、コメに含まれる脂肪分が分解されてしまうからなのです。いわゆる『古米臭』というものですね。
ちなみに、おコメの劣化を防ぐ方法は冷蔵庫に入れて保管することです。
少なくても日の当たらない低温環境で保管しておかなければ脂肪の分解など劣化が早く進行してしまうだけです。
特に夏などは保管方法を気にしないとすぐに害虫が湧いたり臭いの原因となってしまうので、ちゃんとした保存と早めに食べてしまうことをオススメ致します。
まとめ
さて、お米の長期保存の味の劣化についてまとめてみました。
不思議なことに、なぜかおコメは長期保存していくらでも保管して大丈夫だと思っている人がいるようです。
たしかに、1~2ヶ月という賞味期限は長いですがそれ以上となると味は落ちていく一方です。
防災用として買いだめる人もいますが、半分消費したら新しいのを買ってのように繰り返した方がいいのではないかと思います。
本記事が何らかの参考になるのでしたら幸いです。