自動調節とはどのような制御なの?計装初心者に仕組みを簡単説明

世の中には冷暖房のような温度、照明の明るさなど自動調節して調整してくれる機械が沢山あります。他には水の流れる量や圧力などもありますよね。

しかし、その『調節』ってどのような制御構造でどのように行われているか知っていますか?温度制御ともいいますね。

本記事では、電機関連の会社に入ってしまいまだわからない!という初心者の人に向けて簡単に説明をしていければと思います。

本ブログが参考になれば幸いです。

 

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自動調節ってどうやってしているの?構造は?

改めて、世の中には多くの自動装置があります。普段の生活ではそういうもんだと思う人が大多数で、わざわざ仕組みを考えることはあまりする人はいないでしょう。

勿論、疑問に思ってもおかしくありませんし、そういう人は勉強家の人ではないかと思います。

しかし、電機関連の会社に入ってしまうとそうはいきません。営業・販売・技術に関わらない部署ならともかく、関わっているのなら仕組みを理解しなければならないからです。

でも電機って覚えるにはかなり難易度が高いのです。だって普段の生活で利用しているのは装置であって、構造ではありませんから身近であって、知識は身近ではないといえるでしょう。

ぶっちゃけ、最初は「わかりません!」となるのが普通です。そんな人たちの助力になればと思います。

まずは構造からご説明しましょう。

【温度調節するための構造】

まずは身近な物で例えた方がわかりやすいかと思いますので、『電気ポット』を想像してみてください。


こんなのですね。水を入れて、電源を入れ、スイッチを入れれば設定した通りに温めてくれて自動的に保温してくれるのが通常の機能です。

大きな装置のようにはいきませんが、実はこれも立派な温度調節する為の機械であり、基本的な構造は同じとなっています。わかりやすく回路図を入れるのでお読みいただきながら想像していただければと思います。

まず、前提として『水を入れて沸騰させること』を主軸にして構造を説明します。

①水を電気ポットに入れますよね。では、温度を測るにはどうすればいいでしょうか?そう、『温度センサ』が必要になります。温度センサは熱電対・測温抵抗体・サーミスタ・バイメタルなど多々あります。

 

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ざっくりとこんな感じになるでしょうか。もちろん、電気ポットを開けてもセンサが見えるわけではなく、うまくどこかから温度を取っているはずです。

②センサを入れただけでは、どうしようもありませんよね。そう、温度を感知して温度を調整する為の装置が必要になります。ここでは『温度制御機器』としておきます。

③さて、これだけですとただ水の温度を取っているだけです。電気ポットですので温めなければなりません。となると、『ヒータ』が必要になってきます。

④実はまだここまでで足りないものがあります。電気ポットを動かすにはどうすればいいでしょうか?そう、『電源』を入れなければ動作はしませんよね。

かなり大まかではありますが、これで温めることができるようになりました。電源は電気ポットという装置の内部で温度制御機器とヒータに供給されます。

しかし、残念ながらこれで終わりではありません。これではただ『温度制御機器』はセンサから出てくる温度を見ているだけで何もしていないのです。

そして『ヒータ』は電源を供給され続けているので限界値まで際限なく上げることとなってしまいます。

ですので、

『温度スイッチ』を入れてやって完成となります。この温度スイッチはリレーやSSRなど、自動的に『温度制御機器』から入切できるようにされている為、この先で詳しく説明しますが温度が上昇しすぎないようにする為のものです。

 

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基本的な自動調節の仕組みというのは、このような形で組まれているのです。これが街灯だったらセンサに『照度計』を使い、ヒータの部分は街灯の『ライト』になるでしょう。

このように、世の中はセンサで状況を見て、状況に相当する対応を自動的に行うというのが自動調節の仕組みとしてされているのです。

 

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どうやって温度を安定させているの?

さて、ここまではハード的な仕組みでしたがこんどはソフト的な話になります。

ざっくりとどのような物が機械の中に入っているのかはご理解いただけたかとは思いますが、では温度制御機器側では一体どのように温度を上がりすぎないように、あるいは下がらないようにしているのでしょうか。

先ほど温める為の『ヒータ』という話をしましたが、このヒータは電源を入れればそのヒータの持つ限界温度まで勝手に上がり続けていくものなのです。

そんな物をどうやって温度を上げすぎないようにするか。とてもシンプルな答えです。

電源を切ってしまえばいいのですよ。

「ちょっと待て。電源切ったくらいでいいのか?」

と考える人もいるかもしれませんが、上がったら電源を切る。下がったら電気を入れてまた上がったら電源を切る。非常に単純ですが、もっとも効果的な方法です。

これくらいなら手動でもできそうですが、ずっと見ているわけにもいきませんので温度制御機器によって自動化されています。これを『ON/OFF動作』と呼びます。

温度グラフにするとこんな感じです。安定させたい温度を超えると電源が切れますがタイムラグがあるので少し上昇を続けます(オーバーシュートと呼びます)。

電源が入らないので温度が上がらなくなり、冷めてきたところでまた上昇を始めます。

そしてそれを繰り返すのがON/OFF動作なのです。ちなみに、この波のことをハンチングと呼びます。

先にあげた街灯のライトであれば暗くなってきたところでスイッチが入るようにして明るくなってきたら切ればいいという動作にすればいいだけですので単純ですね。

ちなみにセンサ側にこのような機能がついていることもあり、オーブントースターなどで長時間つけているとパチッと落ちますよね?そして冷めるとまた勝手に熱くなっていくかと思います。

あれは物凄く単純化されたセンサと温度制御機器が一体となったもので、事故防止に一定の温度を超えたら電源を落としなさいというただそれだけの物を使っているんです。ちなみにサーモスタットという種類です。

ただ、温度ですとこれでは安定とは程遠いですよね。電気ポットならともかく、薬品とか扱っているとこんな温度が変化してしまっては効果がおかしくなってしまう可能性があります。

ですので、現在はPIDという動作が主流となっています。

温度グラフにするとこのように安定させることができるのがPID動作となります。本来はP動作、PI動作、PD動作などありますが現在は基本的には『PID動作』を使うのが一般的です。

どう動かしているかというと、単純なON/OFF動作とは違って目標温度に近づいたら小刻みに温度スイッチを入切して温度を安定させるようにするんです。

状況を見ながらパチパチ入切を繰り返していたら加熱速度は落ちるし、下がりもしないですよね?

それを自動的にやるのが温度制御機器の動きなのです。

ちなみにこのPIDには比例帯、微分、積分など細かいところがありますが初心者が覚えるレベルを超えて難易度が上がってしまうので、ここではご説明はしません。

 

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工業計器について(シーケンサと温度調節計)

さて、最初に電気ポットで説明をしてきましたが片手で持てる程度のものであれば小型の装置などメーカー独自で制御する為のコントローラを作っていることがあります。

しかし、大きな電機装置を使う場合には専門メーカーの『シーケンサ』や『温度調節計』といったものを使うことがあります。余談としてお読みいただければと思います。

【シーケンサ】

 

シーケンサというのは、装置における脳といっていいものでユニットを追加すれば、これ一つで装置全体を動かすことのできるものです。

温度制御やアナログ信号の変更、通信機能の搭載とかもろもろ搭載するユニットの機能によって千差万別の機能を持たすことができるのです。

ゆえに、現在の大型装置はこのシーケンサが核として行われていることが多くなりました。

ただし、その分複雑なうえに高価なものですので扱いが大変です。

PLCと別名で呼ばれています。このシーケンス制御ができるようになれば、会社にも重宝されるでしょう。

【温度調節計】

 

世の中温度を扱うことが多いので『温度』とついていますが、実は温度以外にも熱電対・測温抵抗体・電流・電圧であれば表示できるので湿度でも圧力でも信号さえあえば表示・調節ができます。

上記のシーケンサではコストに合わない、そこまで機能がいらないという時にはこちらを使うのが一般的です。

 メーカーとしては色々と出していますが、体温計も販売している『Omron(オムロン)』が一番大手として安心できるかもしれませんね。

使い勝手としては、理解さえしていればどこのメーカーを使っていてもさして難しくはありませんし、あまり大仰ではない装置ではこちらを使用した方が無難だったりします。

 

まとめ

わかりやすくする為に温度で例えましたが、自動調節についてまとめさせていただきました。

冷蔵庫を長時間開けていると電気代がかかる、といわれていますが開けることで中の冷気が外に出てしまい、温度が上がってしまう為に電源を入れて温度を下げる働きをしなければならない。だから、電気代がかかるというのが正しくはあります。

基本的に、温度ではなくても別の分野でも同じとなりますので、基本的にはこの構造だと思っていただければと思います。

もし分かり辛ければ申し訳ありませんが、参考になるのであれば幸いです。

 

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