最近、アウトドアレジャーとして人気のあるキャンプ。ソロで楽しむのもいいですし、家族や仲間と一緒に楽しむのもとてもいい経験になりますよね。
野外でテントを張り、椅子や机を用意して、料理やバーベキューをして焚火をして囲んで食事など普段の生活では体験できないものばかりです。
さて、このキャンプなどのアウトドア経験ですが、その経験そのものが防災スキルの向上になっているのをお気付きでしょうか?
本来楽しむだけに勉強するアウトドアスキルがいざという時の防災にも転じることができるのは心強い経験となると思われます。
今回は、アウトドアの経験が防災にも役に立つということでお話をしていこうと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
防災グッズは『いま』という平時だからこそ買えるものです!
いざという時に手ぶらで逃げてしまうと後々でさらに困ってしまうかもしれません。
東日本大震災のときのように大災害が起きたとき、何も持っていなかった人が少なくても避難所にたどりつくまでどれだけ苦労したかは記憶に新しいことでしょう。
防災のプロが監修した『防災バッグ』をもしもの時の為に用意しておくと、いざというときにすぐに持ち出せて安心です。
全てのライフラインが止まった状態を体験できるキャンプ!
ちょっとやそっとの天災ならまだしも、ちょっとやそっとを超えるレベルの災害で避難を余儀なくされることがあります。
これはニュースの中の出来事で他人事ではなく、いつか自分に降りかかってくるものかもしれません。
確かに、水害などはそもそも地盤が弱かったり、水害が起こりやすい土地だったりするので住む場所によっては被災しない可能性が高いところに住めばある程度避けられるでしょう。
心機一転、転勤、家族ができたなど様々な理由でいまいる場所から引越しをすることがありますね。その時にはおそらく、駅からの距離や、立地、築年数や家賃などを考慮に入れて選ぶことになるかと思います。なるほど、利便性に目を向けるのはや[…]
しかし、地震は違います。
日本は地震大国であり、大きな地震が次はいつどこでくるか予想はつかず、自分が被災して家をなくす、半壊して住めない、避難するということは誰でも起きる可能性はあるものなのです。
よく地震が発生すると震源のマグニチュードは〇〇で各地の震度が〇〇ですという感じでニュースキャスターが報道したりテロップが出てきたりするかと思います。しかし、ふと疑問に思う人はいると思います。「重要なのは被害のある震度なのにマ[…]
誰だって、被災したくて被災する土地に住んでいるわけではなく、たまたまそこに住んでいたからこそ被災するんのですから他人事ではありません。
問題は災害をどうやったら避けられるか、ではなくどうやったら生き延びられるかが重要です。
だって、そんなときに電気やガス、水道がまあ使えるとは思えませんよね。ただでさえパニック状態にあるのに、ライフラインまでストップしてしまったら不安が絶望になるのは間違いないでしょう。
いくら避難所にたどり着いたとしても、明日どころか今日どうすればいいのかすら普通はわかりません。
しかし、考えてみてください。この状況、アウトドアキャンプしたときと似ているとは思えませんでしょうか。
ライフラインがなく、さらにものが限られた状態で生活を余儀なくされたらどうするか?
「灯りはどうするか?」
「ガスや電気なく料理をするにはどうするか?」
「火はどうやったら効率的に起こせるか?」
被災したら当然、考えなければならない問題です。平時であれば、スマートフォンなどで手軽に調べればどこかに答えは出ているでしょうが、基地局がダウンしている状態で調べものなんて容易にはできません。
となると、工夫する想像力や経験が活きてくるのです。
百聞は一見に如かずというように知っているのと、経験があるのとでは雲泥の差があり、キャンプ体験やバーベキュー体験をしていると、非常時に問題のある物事の一部でも遊び感覚でシュミレートできるわけです。
すると、いざというときに自分達でどのようにすればいいのかを自分で考えて行動できるような経験を積んだことと同義となるでしょう。
キャンプ道具が防災グッズに!
下の関連記事のように、ライフラインが停止する前に用意しておくものということで記事をまとめました。
阪神・淡路大震災はすでに記憶に薄れてしまった人や知らない人は多いかもしれませんが、東日本大震災はまだはっきりと記憶に残っている人の方が多いかと思います。そうでなくても近年は強い巨大台風や、大雨や大雪などの被害で避難を余儀なくされると[…]
災害時に備えるのはローリングストックという形での備蓄と、ガスや水道などが使えなくなった場合の道具を揃えておくことが基本となります。
しかし実はこれ、キャンプでテント泊をする為の道具がそっくりそのまま防災グッズに転用もできるのです。
ランタン・クーラーボックス・シュラフなど普段から使い慣れていれば、災害時にも大いに役に立つ道具となります。
特にテントは避難所が満員で行く場所がない時に一時的な自分達の仮住まいとして重宝し、広場を探して設営するだけで雨風をしのげるという利点があります。
東日本大震災などを思い起こすと、避難所がどこも満杯で結局は車中泊を余儀なくされ、何日も過ごしているうちにエコノミークラス症候群という症状が出てしまうことがあります。
エコノミークラス症候群とは、狭いスペースで生活することで急激な運動不足となり、血栓ができやすくなってしまうもの。
テントと寝袋さえあれば、外からのプライバシーも守れ、車よりは広いスペースの生活空間を維持しながら寝ることも可能となります。
もちろん、道具を揃えるのもお金がかかりますし、いままでやったことない人が趣味にするにしても無駄になるんじゃないかと考えることもあるでしょう。
そういう場合は、キャンプ経験だけでもしておくといざという時に必要であろうものが想像しやすくなりますし、工夫する力は養えます。
経験に勝るものはないので、災害時の『いざ』を考えるのなら、レンタル道具などでキャンプ体験をしておくのもいいかと思います。
アウトドアでテントを立てて、野外で静かに寝起きをする。そんなキャンプ生活をやってみたいという男性は多いでしょう。そして、女性もまた最近ではヤマガールなどと呼ばれたりしてアウトドアに興味を持った人が増えていますよね。しかしキャ[…]
意外と重要なトイレ事情
さて、人間まともに食べられていようが、いまいが排泄という行為は男女共に必ずあるものです。
下水が逆流してくる、トイレの電動ポンプが作動しないので流すことができない、そもそも断水などといった事情でろくに使用できないことが大災害のときはあるものです。
便利に使えていたものがなくなるのって辛いですよね。でも、平時ではなく非日常であることが災害時ですので、それを受け入れるしかありません。
とはいえ、女性の場合は生理事情などもあってかなり辛いものになることは間違いないでしょう。
温かくなってくる春や、木々が色づく秋、ちょうどいい気温と素敵な景色を見に登山を始めるという女性は多いかと思います。しかし、気になるのは登山中のトイレトラブルや生理など女性ならではのトラブルなのではないでしょうか。男性ならとも[…]
そして、避難所は学校などの和式トイレであることも多く、洋式水洗トイレに慣れたいまどきの子供達には使用が非常に困難な場合もあります。
一方、キャンプ場もいまだに和式トイレの場所が多いのでこれもまた、キャンプ経験が活きることもあります。
もちろん、トイレが使えないときの為に簡易トイレを持っておくと災害時だけに限らず、長時間の車移動で渋滞にはまり、もよおしたときにも利用ができるので非常用として持っておくと便利です。
防災を考えるのであれば、トイレ事情なども平時に事前に考えておくといいでしょうね。
まとめ
さて、キャンプ体験がいざという時に自分を助けるということでまとめてみました。
実際、キャンプグッズと防災グッズは準備する道具が似ていることもあり、むしろアウトドアで何もないところで数日を過ごす準備をするキャンプ道具は非常に優れた災害グッズといえるでしょう。
意外とキャンプ趣味でなくてもこういったいざという時の為に安いテントやシュラフなどを購入している人もいるので、余裕があれば持っておいた方がいいかもしれませんね。
本記事が何らかの参考になるのでしたら幸いです。