燃え上がる恋、熱烈恋愛など恋人になりたての頃は何かと相手のことばかり考えてしまうものです。
ですが、倦怠期という言葉があるように恋愛も長続きは案外しないもの。それが約一年半ということなのですがどういうことでしょうか。
今回は、そんな恋愛の賞味期限について話をしていこうと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
恋が燃え上がるのはドーパミンの影響
恋愛は非科学的にいえば、説明できない感情の奔流といったところで一度恋愛感情をもってしまえば、相手のことを考える時間が増え、逢えばドキドキする不思議な感覚に陥ります。
その一方で科学的にいえば恋愛感情はドーパミンという脳内伝達物質の影響であることがわかっています。
誰かに恋をすると、周囲が見えなくなって普段やらないような積極的な行動やおかしな行動をしてしまいがちです。後から冷めて冷静に考えると「あの時の自分はおかしかった。これが恋は盲目ってヤツか」と振り返って恥ずかしさがでてくるようなこともあ[…]
感情的なことを科学的に置き換えてしまうと何だかおかしな気持ちになりますが、様々な研究により脳科学もまた恋愛というシステムに追及をしているのです。
さて、そのドーパミンという快楽ホルモンの影響で意中の相手と出会った頃や恋に落ちた頃は凄くドキドキして、相手への熱烈な恋愛感情がはじけて燃え上がります。
ですが倦怠期という言葉があるように、最初こそ相手への不満はささいなことで個性と思って許していたことでも、時間が経てばその感情はしだいに冷めていき、普段から不満に思っていたことがすれ違いを生んで最終的に別れていくカップルも少なくはありません。
最初こそ、好きという感情で押し流されていたのに時間と共に消えていってしまう。なぜでしょうか?
答えは簡単です。ドーパミンの分泌がなくなっていくからです。
一年半で猛烈な恋は鎮静化する
あれほど相手を好きだったのに、最近ではそうは思わなくなった。
一言でいえば恋人同士の倦怠期ではあるのですが、アメリカの人類学者である『ヘレン・フィッシャー』はドーパミンの大量分泌は体にかかる負担が大きいといっています。
このドーパミンという神経伝達物質ですが、実は多幸感をもたらせてはくれるものの、薬物中毒にも関連しているものなのです。
つまり、永遠にこのドーパミンが脳内で過剰に分泌し続けるようなことがあれば、精神も肉体も正常な状態ではいられないことになってしまいます。
先ほど、恋は盲目という話をしましたが恋愛中……特に、付き合いたての男女の言動ってたまにおかしな人がいたり、常識では考えられないような行動力を示すことがありますよね。
意識的にやっているのならともかく、感情的に動いているのであればそれはドーパミンの影響による可能性が高いのです。
ですので、体の一種の防衛機構のごとくドーパミンの分泌は一定期間をもって多くは鎮静化していきます。
イタリアのピサ大学のドナテラ・マラツィティは多くの調査や研究、実験の結果それが12~18ヶ月後には起こると結論を出しました。
つまり、恋愛の炎が燃え上がっている期間は1年から1年半といったところ。要は賞味期限というわけです。
もちろん、個人差や逢う頻度などにもよるでしょうから全てとは言いませんが、この期間中に結婚を前向きに切り出した方が成功率が高いかもしれません。
いずれにしても、ドーパミンの分泌が落ち着いてしまえば互いに冷静な目で相手を見ることになるので、それ以上の長い付き合いを望むのならば本人達の努力が必要となってくるのは間違いないかと思います。
では、結婚の賞味期限ってあるの?
恋愛をして幸せな結婚をする。ある意味、ひとつのゴールではありますが、結婚後も生活は当然ながら続きます。
しかし、大恋愛した人ほど意外と短い破局を迎えるカップルもいるように、昔と違って自由恋愛と互いに家を守る為という我慢をする必要がなくなった現代では離婚率が上がっています。
多くの困難や、苦労、周囲からの反対を乗り切って大恋愛を果たしたカップルは、結婚後もその結びつきは強い!……と思われがちですが、意外と結婚後に早々に離婚してしまう夫婦も少なくはありません。一方で、お見合いや婚活で知り合って短い[…]
実は、国連統計局による調査で60カ国を調査したところ、離婚のピークは結婚から4年目にあるというのです。
しかも文化や風習が異なっていたとしても、4年という数字は変わらないのだとか。
逆に、最初の4年を乗り越えた夫婦は破局を迎えることなくそのまま続く可能性がグンと上がるようです。
たしかに、結婚をすればいままで見えてこなかったものが見えるようになったり、相手の嫌な部分も見えてくることが増えるでしょう。
「釣った魚に餌はやらない」
という言葉があるように、結婚したら突然そのように態度が変わる人も多かったりします。
これに関しては、
「子供が生まれて乳離れをするのに4年かかるから」
という仮説が立てられています。
かつて太古の人類は、多くの種を残す為に子育てが終わって一人で生きていけるようになるとまた新たなパートナーを探す為に離れていたといわれています。
その名残というか、本能的なものがこの恋愛と結婚というものに残っているのではないかというのです。
とはいえ、あくまで脳科学であり解明できていない部分も多いですし、我々は感情と理性がある人間ですので、その限りではありませんが、動物にも本能があるように人間にも本能がありますので、ひょっとしたら本人が気が付かないだけでそういったものに突き動かされているということがあるのかもしれませんね。
まとめ
さて、恋愛の賞味期限についてまとめてみました。
最初は仲がよかったのに、一年以上経つと喧嘩ばかりするようになって別れて新たなパートナーを探すカップルも多いかと思います。
これがドーパミンの働きと言うのであれば、結婚したいと本気で感じた相手とはダラダラと長い付き合いをせずに、熱愛期間に結婚を打診するのがいいのではないかと思います。
本記事が何らかの参考になるのでしたら幸いです。