天ぷら・お好み焼き・パンなど様々な場面や食品で用いられる小麦粉というもの。
おそらく見たことない人もいないでしょうし、小麦粉を使ったものを食べたことない人もアレルギーなどよほどのことがない限りは希少でしょう。
この小麦粉、用途によって種類があり、どういった場面でどういう使い方が最適かご存じでしょうか?
そんな小麦粉の種類と、それぞれの違いについて解説をしていきたいと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
そもそも、小麦粉ってどんなの?種類ってなに?
小麦粉の種類ですが、これを分けるだけでしたらとても簡単です。
薄力粉
中力粉
強力粉
の3種類となります。とそれだけとなってしまいますが、この3種類は何が違うのか、どう違うのかを理解するにはそもそも、小麦粉とはどういったものなのかを知らないといけません。
まずは小麦の主成分(可食部100g中)を見ていただきましょう。
- エネルギー:337㎉
- タンパク質:10.8g
- 食物繊維:14.0g
- カリウム:440㎎
- ビタミンB1:0.41㎎
- ビタミンB2:0.09㎎
となります。この小麦の種子を挽いて製粉したものが小麦粉となるんです。
なかなかカロリーが高いので、パンとか粉物のカロリーが自然と高くなってしまうのは頷けるところなのですが、注目するべきはそちらではなくタンパク質の方になります。
このタンパク質の種類、グリアジンとグルテニンと呼ばれるものなのですが、ひょっとしたら名前くらいは聞いたことある人が多いかもしれませんが、このタンパク質は水を吸収するとグルテンという粘り気のあるものになります。
このグルテンの量によって、小麦粉の性質は大きく変わり、そのグルテンの含まれる量によって薄力粉・中力粉・強力粉の3種にわけられ、それぞれ違う小麦粉の種類として料理などに使われるのです。
しかし、昔の人はよくまあ、パンを作る過程で小麦を挽いて製粉したものを水と酵母を加えた後に練ってから焼こうと思ったものです。そこにたどり着くまで長い研鑽があったのでしょうか?
それはさておき、小麦粉は小麦の種子を製粉したものですが、
- 果皮や胚芽をつけたまま製粉した物を全粒粉
- 果皮や胚芽をふすまとして取り除いたものを精製粉
と呼びます。あまり一般的知識でもないかもしれないので、ここではあくまでそうやって使うこともあるよというくらいでとどめておきましょう。
薄力粉・中力粉・強力粉はどういう分け方?用途は?
さて、薄力粉・中力粉・強力粉の3種類は含まれるグルテンの量によって違うといいましたが、この小麦のグルテンの量は品種の他にも開花や収穫の季節、そして雨の量によっても変動します。
植物も生き物ですので、その生育環境によっても違ってくるということですね。
それでは、それぞれをみていきましょう。
【薄力粉】
薄力粉はタンパク質の割合が8.5%以下のものが分類されます。
日本で流通しているものの原料となる小麦はアメリカ産の軟質小麦が製粉されていることが多いです。
甘いものが好きならよく食べるケーキやお菓子によく使われているのが、この薄力粉となります。他には天ぷらなどで使われることが多いかと思います。
【中力粉】
中力粉はタンパク質の割合が9%前後のものが分類されます。
日本で流通しているものの原料となる小麦はオーストラリアや、国内で作られる中間質小麦が主です。
うどんやお好み焼き、たこ焼きなど粉物の食品で多用途に使われます。
どうしても手に入らないときは、薄力粉と強力粉を混ぜ合わせることで代用するという力技ができなくもないですが、本来の中力粉とは加工段階で違うところがあり、あくまで細かく味を気にしない一応の代用品として使える程度です。
プロ仕様で料理を出す際にはいくら代用であってもそれなりの工夫が必要ですので、用途は別として考えておいた方がいいでしょう。
【強力粉】
強力粉はタンパク質の割合が12%以上のものが分類されます。
日本で流通しているものの原料となる小麦はアメリカ産・カナダ産の硬質小麦が主となります。
パンや中華麺などに使われ、焼くと硬めになる性質があります。ですので、一般的なお菓子作りには向きません。
が、それは考え方しだいです。作り方しだいでは、もちもち触感のお腹にしっかり溜まるパンをベースにしたような美味しいお菓子が作れます。
たとえばこのような本など、参考になるのかなと思います。
パン屋だけならずスーパーやコンビニ、最近では専門ショップでも食パンが販売され、日常的に見かけるものではないかと思います。4枚切、6枚切、8枚切、10枚切などそれぞれに均等に切られた食パンがありますが、すべて一斤(いっきん)の食パンか[…]
まとめ
さて、小麦粉についてまとめてみました。
昔から身近なところにある小麦粉というものは様々な食品に使われていて、現在の食生活ではなくてなならない食材のひとつとなっています。
しかし、まとめて『小麦粉』ということは多いですが薄力粉・中力粉・強力粉で分類するとどれをどう使うの?という人は多いのかなと思いますので、料理をしない人でも雑学として知識に入れておくと助かる場面が出てくるかもしれませんね。
本記事が参考になれば幸いです。