誰かに恋をすると、周囲が見えなくなって普段やらないような積極的な行動やおかしな行動をしてしまいがちです。
後から冷めて冷静に考えると「あの時の自分はおかしかった。これが恋は盲目ってヤツか」と振り返って恥ずかしさがでてくるようなこともあるでしょう。
今回はそんな好きな人ができると欠点なんて気にしなくなるような『恋は盲目』という現象について解説をしていこうと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
恋は盲目ってどうなっている状態なの?
好きな人ができると、その人だけしか見れなくなり、普段なら許せないことを相手がしていたとしても許してしまうという、相手に対しての本来自分が裁定する正常な判断能力が著しく低下してしまうことがあります。
おかしいですよね、あの人がやると「キモッ!」なのに、自分の好きな人が同じことをすると「素敵!」となるのですから。
つまり、脳内で正常な判断力が失われている状態にあるといってもいいでしょう。
他人からすると不快極まりないことではありますが、本人はそう感じてしまっているのだから仕方ありません。
ですがこれ、実は脳科学でも実証されている、人間誰もが起こりえる現象なのです。
簡単にいえば、脳には「偏桃体(へんとうたい)」と呼ばれるものと「頭頂(とうちょう)・側頭結合部(そくとうけつごうぶ)」と呼ばれる部位が存在します。
偏桃体は本能的に「よくないこと」「駄目なこと」「不快なこと」を感じる働きをします。
頭頂・側頭結合部は物事を批判的に捉える働きをします。
つまりこのふたつ、他者に対して否定的な感情を呼び起こす働きをする部位なのですが、恋をした人の脳内ではこの働きが抑えられてしまうのです。
となると、その相手に対してマイナス面をマイナス面として感じなくなり、
「素晴らしい人だ!」
と思うようになってしまうのです。
さて、まさにこれこそ恋は盲目という理由なんです。
恋愛中に活動力は上がる!
さて、恋愛中に恋人と朝まで永遠と話し続けていても平気とか、何時間でも相手を待ったり、普段ではしないようなおめかしなどをしたりしながらも、次から次へと疲れ知らずのようにエネルギッシュに動いたという経験をした人も多いのではないでしょうか。
実はこの現象にも脳科学でちゃんと実証されていて、恋をすると『ドーパミン』と呼ばれる神経伝達物質が大量に放出されるのです。
このドーパミンという物質が放出されるとどうなるかというと、やる気や幸福感を得られ、運動や学習、感情、意欲などプラスの要素に作用します。
恋愛でいえば、快楽・集中・エネルギッシュといったところでしょう。
となると、どうなるかというと今回の記事の主題を思い出せばわかりますよね。
相手を好きな気持ちの快楽。一途でいる集中力、そして普段はやらないエネルギッシュな行動。
要は、ドーパミンが分泌されることで恋は盲目という状態になってしまうのです。
相手を好きになればなるほど、不思議なくらいに活動力があがるのはこのドーパミンの作用によるところなのですね。
恋心は相手に対してポジティブな気持ちになれる
仕事などにおいて「あの人はダメだけど、この人ならいい」というあからさまな差別のようなことをされたことや、見かけたことはありませんか?
まさにこれも恋は盲目ということにおいての、好きな相手を正当化するという行為なのです。
先にお伝えしたように、恋愛をしていると相手への判断力が低下して本来しなければならない正当な判断がゆがめられてしまいます。
仮に、何らかの約束をして待ち合わせをしたとして相手が予定時間にも来ず、待っていたとしましょう。
この場合、大抵の人が、
「あいつ、約束守らないで!ふざけんなッ!」
と頭にくるのが一般的な人の感情でしょう。
しかし、好きな相手がそんな状況で休んでいたら、
「何があったんだろう?事故にあったわけじゃないよね?」
と一転して約束をやぶったことよりも相手への心配が先にでてきます。
ここで「悪い、寝てた」とか理不尽な理由で待たされたのが判明したとしたら、前者は当たり前のように怒るでしょうが、後者は「心配したじゃない」くらいで終わってしまいます。
あからさまな態度の違いですよね?
でも、恋愛感情をもつ男女ではよくあることなのです。まさに本来の判断力が低下して、相手のやることの全てをポジティブに正当化している状態かと思われます。
もし職場などでこういった、あからさまな態度をとっている人がいたら少なくてもその人に好意を持っているのかもしれませんね。
まとめ
さて、恋は盲目についてまとめてみました。
相手を都合よくとらえるのが恋は盲目ということで、恋愛中は自身では気付かずに妙な行動をしており、後々で冷めて冷静に考えてみると恥ずかしい行動をしたということはよくあるものです。
それだけ人間、恋という感情に関しては行動的になれるということなのでしょう。
本記事が何らかの参考になるのでしたら幸いです。