植物をうまく育てていると思ったら急にしおれていくことがあります。
もしかしたら青枯病(あおがれびょう)かもしれません。
この名称の病気はどのようなものなのでしょうか?症状発生の原因や対策などをお伝えしていきましょう。
家庭菜園をやっていて、これ病気か?それとも害虫か?とどこかおかしいことに気が付いても、どういった病害か害虫にやられたのか分からないということが多々あるものです。虫害といっても、肝心の虫が見つからない。でもこのまま手をこまねい[…]
青枯病とは?
https://twitter.com/HITO78945264/status/1155771004662063104
せっかく元気に生育されてきた植物が急にくたっと緑のまましおれて、たった数日で枯れてしまい根が褐色になって腐っていくのが『青枯病(あおがれびょう)』という植物の病気です。
これがそもそも、どうしておこるかというと『細菌』によるものです。しかも伝染性を持っているものとなります。
晴れている日に茎や葉があからさまにしおれていき、曇りや朝夕には回復するようにみせながらも、それを繰り返していくうちに完全に回復しなくなり枯れてしまいます。
地ぎわ部の茎を切って水に挿すと、なんと茎から細菌を含んでいる乳白色の液体がでてくるのです。
感染性の細菌が入っているので、これが周囲の植物に付着してしまうと感染を広げてしまうおそれがあります。
早々に除去して被害を広げないようにすることが大事ですが、丁寧にやらないと二次災害が起きてしまうおそれがあります。
【発生の原因は?】
細菌が原因となっていますが、実は土壌の中に潜んでいる細菌が、水を媒介にして根の傷ついた部分から侵入してきます。
これは梅雨などの水はけが悪い時期に多く発生するものです。
【発生時期は?】
発生する時期は5~8月にかけて起こりえる病気です。
特に、梅雨明けから夏にかけてが多くみられる病気です。
【発生しやすい植物は?】
・野菜類
- イチゴ
- トマト
- ナス
- キュウリ
- ピーマン
- ジャガイモ
など多くの野菜に発生します。
・草花
- マリーゴールド
- ジニア
- ダリア
など
毎日の管理によるすす病の対策とは?
青枯病は定植時に畝を高くして水はけをよくしましょう。
特に連作障害が起きるような同じ場所に同じ科の野菜を続けて植えると発生する可能性が増えてしまいますので、気を付けた方がいいかと思います。
野菜の高騰や今後の生活への不安から、家庭菜園を始める為に庭に畑を作ったり、土地を借りて大きめの畑を作ろうとしている人も最近は増えています。最近では日本の農家の自給率は低く、輸入野菜に頼っているところがありますが、安全基準はクリアして[…]
もし発病してしまったら、早々に根と共に早めに抜き取り処分します。その際には丁寧にやらないと残ってしまう可能性がありますので注意しましょう。
なお、窒素肥料をやりすぎるとこれもまた発生の可能性が高まってしまいますので合わせて注意してください。
青枯病に効果のある薬品はなに?
さて、色んな植物の薬が出回っている昨今だから何か早期発見時になら対応できるものがあるんでしょう?と植物に効く薬品を探そうとする人もいるでしょう。
せっかく育ててきたのですからどうにかしたいと思うのは当然です。
しかし、残念ながらこの病気に至っては対処法がありません。
しいていえば、被害が広がらないように早急に抜き取ってしまうことくらいです。
なぜなら、原因は土壌とすでに侵入してしまった細菌によるものですのでカビやウイルスのように表面に付着したものではないのでどうにもできないのです。
あくまで次回、同じ被害にあわないようにすることは可能です。
土壌そのものをどうにかすることです。しかし、個人レベルの家庭菜園などでは土壌を変えるなどそうそうできるものではありません。
ですので、『連作障害を避ける』と『水はけをよくする』ということを最低限気を付けて発病の可能性を減らすしかないのではないでしょうか。
まとめ
さて、青枯病についてまとめてみました。
さすがに土壌に潜んでいる細菌ですと、そもそもの土が悪いので避けようがありません。最初の土づくりや連作障害を避けるなど注意が必要な病気ですね。
本記事が参考になれば幸いです。