誰しも、自分がああなりたい、こうなりたいという目標を大なり小なり持っているものです。
そもそも、目標を設定していないまま漫然と進めるだけではよりよい成果は期待できません。
しかし、その設定する目標が高すぎると挫折しやすくなるというもの。
今回は、そんな目標達成に到達しやすい方法を心理的な面からお伝えしていこうと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
高い目標を立てると失敗しやすい!
人間というものは最終的にはどのようになりたいという理想があり、それを目標として頑張るものです。
そして、
「目標は高くもて!」
「目標が高ければ高いほど、成功したときに嬉しいものだ」
と発破をかけてくるような人がいます。
しかし、この目標ですが高ければ高いほど失敗はしやすいというもの。
いえ、正確にいえばやる気がおきなくなるといっていいでしょう。
仮に、自分が会社を立ち上げて月100万円を稼ぎたい!という目標を立てるとします。そうなると、一日3万3千円の『利益』を出さなければなりません。
確かに、毎日3万3千円の『売上』であれば、頑張ればそう難しいものではないかもしれません。
たとえば、輸入ビジネスで海外から商品を仕入れて日本で売るということをしたとしましょう。
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そうですね、それではアメリカからある商品を30ドルで仕入れて6,000円で売るとします。
1ドル100円換算として、3,000円。プラスして、アメリカからの輸入金額を考えて送料と関税で1,000円とします。
つまり、計4,000円が原価として一個2,000円の利益です。これで日本のフリマで販売してみましょう。
さて、一日3万3千円の利益を得る為には一日15~16個。一ヶ月で500個を売り上げなければ100万円の利益に到達することはできません。
「6,000(売値)― 3,000(原価)― 1,000(送料・関税等) = 2,000(利益)」
「1,000,000(目標) = 2,000(利益) × 500(販売個数)」
ましてや、送料や出品手数料を考えると500個以上は売上なければならないのです。もちろん、送付の手間もかかります。
そう考えると、最初から始めるにはかなり高い目標になってしまうかと思います。
そもそも、そうそう簡単に月500個も同じ物を売るのも難しいでしょうから、この場合はかなりハードルの高い目標設定かと思われます。
この場合、最初に立てる目標の100万円は『結果期待』と呼ばれ、誰しもが大きな目標として立てるものです。
それに対して、上記のように実際に達成させるにはどうするか?を試算して行動することができるかということを考えるのが『効力期待』と呼ばれるものです。要するにこの効力期待は目標を達成できる自信があるかどうかということですね。
そして、結果期待に対して効力期待があまりに低いと、実際に人は「行動」に移さなくなってしまいます。
わかりやすくいえば、目標達成が困難で、自信もやる気もなくなってしまうということです。
上記はビジネスで考えてみましたが、シンプルに『毎日5km走る』という目標でも構いません。
最初は熱があってやろうと思うでしょうが、徐々に疲労や筋肉痛が辛くてしんどくなっていきます。
しんどくなると徐々に自信もやる気も低下していくのが人間です。気が付けばやらなくなってしまっているでしょう。
つまり、目標達成する為にモチベーションを上げるには目標達成に対して達成できるだけの『自信』が必要になってくるのです。
この自信のことを『自己効力感』といいます。
どうすればやる気になって目標達成に向けやすくなるの?
さて、立てた目標が達成困難であることが予想されると自信もやる気もなくなるとお伝えしましたが、どうやったら目標を達成する為の行動ができるようになるのでしょうか。
結論からいうと、大きな目標は最終目標として置いておいて小さな達成しやすい目標から立てること。
となります。
マラソンなどでも、ゴールしたら辛い時間を解放されるという長い道のりを設定するよりも次の電柱まで走ったら一度休憩しようと考えた方が継続して走りやすくなります。
なぜなら、辛い時間もあとちょっと頑張れば達成できるという心があるから頑張りやすいのです。
これもまた、長時間マラソンという辛い時間が続くと考えると人によってはあっさりと心も折れて頑張らなくてもいいや、と考えてしまう人も少なくないでしょう。
先の、輸入ビジネスの話でも月100万円をいきなり考えるより、月々生活できる20万円や30万円程度で考えれば、
「一日10,000円(2,000 × 5)の利益でいいなら、ちょっと頑張ればイケるかな」
といった思考になりやすくなり、モチベーションもあがり頑張ってみたくなるものです。
こういったことからも、いきなり高い目標を掲げるよりも手堅く堅実な目標から立てて達成していった方が、やる気も自信も継続しやすく、最終的に大きな目標へと向かっていくことができやるいといえます。
まとめ
さて、高い目標は失敗するについてまとめさせていただきました。
実際、大変な目標をいきなり掲げられてもできるかわからない状態でやらされる方としては、モチベーションがあからさまに低下します。
この場合、最終的な大きな目標に到るまでのプロセスを細分化して一つ一つを達成目標とした方が、最終的にやる気も出やすくなるというものでしょう。
よほど運が良くない限りは、手堅く堅実が一番目標達成に近づく方法ではないかと思います。