まさに年末となる12月ですが、年の瀬ということもあり年中行事としてのイベントが多彩になってきます。
学生も冬休みになり、社会人も仕事納めをするというこの12月は忙しいながらも一年の終わりを感じて何かにつけてどこかワクワクする時期ですよね。
本記事では、そんな12月の年中行事をご紹介していきます。
本記事が参考になれば幸いです。
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12月という季節のイベントは何があるの?
師走(しわす)とよばれ、師すらも慌ただしく走りまわるという意味のこの月は、年末ということもあり何かにつけて忙しい時期ですよね。
受験生は最後の冬休み、そして明けたら受験の本試験がどこかしこで始まり、社会人は年内にやらなければならないことが多くあり、家庭では大掃除を始めると誰しもが動き回ります。
テレビも特番ばかりになり、いよいよ年末の気配と正月の気配が一日ごとに強まってきます。
始まりの前の終わり。だからこそ、年中行事も多いのかもしれませんね。
さて、そんな12月の風物詩というべきイベントですが、下記のようなものがあります。
時期 | イベント |
7日頃 | 大雪 |
上旬~下旬 | お歳暮 |
13日 | 正月事始め |
15日 | 年賀状の受付 |
中旬~下旬 | 歳の市 |
22日頃 | 冬至 |
25日 | クリスマス |
28日 | 官庁御用納め |
31日 | 大晦日 |
歳末セールなども合わさり、色々とイベントに事欠かない12月ですが日本ならではの行事としても結構あります。
寒さもすでにコートを上から羽織らなければならないくらいに気温も落ち始め、息も吐くと白く見えるようになってくるこの12月。
年末ならではの高揚感がありますよね。では、ひとつずつ12月の年中行事をみていきましょう。
【大雪】
大雪は二十四節気のひとつで、小雪の後にくるものです。時期は12月7日頃。
「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」とされ、いよいよ雪が降り続けるようになってくる頃合いをあらわしています。
関東地方以南ではまだまだ降るような時期ではありませんが、東北以北ではもう初雪を済ませて何度か降っている地方もある時期でしょう。
この後が冬至となります。
【お歳暮】
11月くらいになると大手デパートが広告などを打ち出して宣伝を始めるお歳暮ですが、日頃お世話になっている人や仕事の取引先などに、贈り物とともに感謝の気持ちを伝えるものです。
最近では親戚などへの挨拶としての年中行事としても、根付いていますよね。
一般的に12月初旬から中旬までに贈るもので、昔は年神様へのお供え物をもって親元などへ出向き、年末の挨拶をしていたため、正月事始めの13日以降に行われていました。
会社宛ならビールなどでいいでしょうが、親戚に贈る場合は好き嫌いがあるので、好みは把握しておいた方がいいでしょう。
今の時代、わざわざ足を運んで選ばなくてもデパートや百貨店の通販で選ぶのが簡単でいいですよね。
【正月事始め】
12月13日は古くから正月の準備を始める日とされています。
かつては年神様を迎える神棚などのすすを、竹竿の先にわらをつけたすす梵天という道具で払う「すす払い」から始まるのがしきたりでした。
だから、神社やお寺ではいまでも「すす払い」が伝統として残っていますが、一般家庭ではほとんどやっていないですので、12月後半に入ってから大掃除を始めるという家が多いのかと思います。
ニュースでも「正月事始めが行われ、すす払いが~」とお寺の様子を映すことがあるので、そういうのを見かけたらそろそろ大掃除を意識する時期ということです。
とはいえ、年末はおせちの準備や買物など忙しくなることが多いので、大掃除はできる時に少しずつやり、ごみ収集日に合わせてやるのが一番賢いやり方です。
しかし、「この日にやるぞ!」と家族全員で一斉に掃除を始め、終わった後にいつもより豪勢な食事にするなどをすることで家族そろって年末年始を迎えるという大事な行事になるでしょう。
【年賀状の受付】
12月15日は郵便局で年賀状を受付開始する日です。
はがきとしての年賀状は1873年に郵便はがきができた頃から始まり、15年くらい経つと「年賀状」として年始の挨拶のはがきとして定着した文化です。
しかし、最近では電子化が進みメールで年始の挨拶を済ませるという人も増えてきたので、わざわざ面倒な思いをして年賀状を書くという人が若者を中心に激減してきています。
一枚書くにもお金がかかるうえに、集中する時間もかかるのでわざわざそんな苦労をするより便利なメールの方が安いし、書きやすいしいいという時代の流れなのでしょう。
一方で、なぜか郵便局の上の方の人はいまだに昔のように売れると見込んで発行部数を減らさず、郵便局員に販売ノルマを課すなど毎年、自爆営業で問題となっています。
利権なのかわかりませんが、おかげで不幸になっている人もいるので『時代はもう年賀状は必要ないと考える人もいる』ということを自覚して発行部数を減らすなど対応して欲しいものですね。
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【歳の市】
歳の市は年末におこなわれる市のことで、年末から年始にかけての用具を買い集めるものです。
かつては、年内最後の市として、年が明けてから使ったり食べたりするものを買い揃える為に催されていました。
今でも神社やお寺などでおこなわれています。歳末セールなどもこれのひとつかもしれませんね。
【冬至】
冬至は二十四節気のひとつで、「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」ということで、一年でもっとも日中時間の短い日です。
ということは、冬至を過ぎると日照時間が長くなっていくことから昔は再び陽に転じる「一陽来復」と呼ばれて冬至を境に運気が上がっていくといわれていました。
冬至というと、現代人でも習慣としてやるのが「ゆず湯」ですね。
ゆずには血行促進や冷え性の緩和、風邪予防の効果があるとされて美肌効果も期待でき、ゆずの匂いは心を落ち着けてリラックスさせてくれます。
また、冬至にはなんきん(かぼちゃ)、れんこん、にんじんなど「ん」がつくものを食べると幸運が訪れるといわれています。
これはちょうど秋に収穫される野菜で、縁起をかついでいるだけではなく冬を乗り切るための栄養を摂取しておこうという知恵です。
季節の野菜は次の時期を乗り切る為の栄養素が豊富です。なので、旬の野菜はできるだけ食べておくようにしましょう。
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【クリスマス】
本来は、イエス・キリストの誕生日を祝う記念日で欧米諸国では前日のクリスマス・イブに教会でクリスマス礼拝がおこなわれています。
とはいえ、日本ではあくまで外国のものということで宗教色が薄く、ただのお祭りイベントとなっていますね。
家族や友人、恋人などと過ごす一日となっており、本番の25日よりイブの24日の方が盛り上がります。まさに日本ならではです。
・クリスマスツリーの元ネタ
クリスマスに飾る定番のものですよね。子供がいる家は、親子で楽しんで飾りつけをしているのではないでしょうか?
最近ではイルミネーションなども凝って作る家もあり、街中から家々まで沢山のクリスマスツリーで彩られています。
元々は、古代ゲルマン人が生命力の象徴として常緑樹であるモミの木を飾ったのがクリスマスツリーの始まりとされています。
・サンタクロースの元ネタは?
子供が夜中に来訪を待ち、多くの人から愛されているサンタクロースですが、これにも元となった人物がいるんです。
4世紀頃のセントニコラウスという人物です。彼は聖人とも呼ばれる人物で、夜中に貧しい少女たちが住む家の煙突に金貨を投げ入れたところ、暖炉に下げてあった靴下に入り、少女たちが救われたという伝説からサンタクロースにプレゼントを貰うには靴下が必要となったのです。
赤い服はキリスト教の司祭服が元ですが、国ごとに実は色が異なることもあります。
【官庁御用納め】
御用納めというのは、その年の官公庁の執務最終日となる日です。一般的に12月28日がその日にあたりますが、その日が土日でしたらその前の金曜日に前倒しされます。
この辺りになるとテレビも急に年の瀬のニュースを流すようになり、クリスマスの雰囲気から年末の雰囲気へとゴロッと変わってくる頃です。
一般企業でも12月28日を最終日とする会社が多いかと思いますが、ズルイ会社ですと29日・30日を出勤日として有休消化の日として使わせることもあります。酷いものですね。
【大晦日】
ついに年明け直前の日である大晦日ですが、実は毎月の最後の日も「晦日」といわれるんです。一年を締めくくる最後の日である12月31日を「大晦日」としたんですね。
この日に慌てて掃除をする人、おせち料理を作る人。あるいは、すでに年越しの準備を済ませてしまった人など大晦日の過ごし方はさまざまですが、多くの人が伝統としてやっているのが「年越しそば」ではないでしょうか。
なぜ大晦日に年越しそばをたべるのかというと、発端は江戸時代にありました。多くの人に知られていますが、細く長いそばに健康長寿や家運長命などの願いが込められています。要は「細く長く生きる」というゲン担ぎですね。
ちなみに食べる時間は色々と人によってあるかと思いますが、夕食や日付の変わる深夜に食べることもあり地方によっても風習として違ってくるようです。
しかし、大抵は大晦日の日に食べられればいいやくらいの意識しかないのが普通かと思います。
・除夜の鐘
さて、最近は夜中に鳴らすのはうるさいという日本の風情を乱す自分勝手なことを言う人がいますが、除夜の鐘は深夜0時近くから各地のお寺で鐘をつき始めるものですよね。
仏教では鐘を人間の持つ煩悩の数である108回つくことで、煩悩を追い払うとされているんです。
一般的に107回を年内に、108回目を新しい年につくものです。
ちなみに「除夜」というのは眠らない夜という意味で、かつては大晦日の番に神社にこもって夜を明かすという「年籠(としごもり)」という風習があったことから、大晦日を除夜というようになったんです。
この日ばかりは、親も子供が夜更かしするのを許容することが多いのではないでしょうか。
まとめ
さて、12月の季節の行事をご紹介してきました。
気温もグッとさがり、いよいよ寒さが身に沁み始めてきた頃ではないでしょうか。「もうちょっとで年末だな」と感じ始める人も多い頃ですね。
寒くなることで、入眠もしやすくなるので布団が気持ちいいと思い始める時期で、この辺りのまだ寒すぎない頃が好きという人は多いのではないでしょうか。