海外輸入の高級メーカー製のいわゆる『ブランド』のバッグや財布などやけにはまってしまう女性がいますよね。
その結果、安くないお金をかけて買いあさるような『はまっている』状態になってしまい、借金にまで手を出してしまうような人もいます。
はたしてなぜそこまで好きになれるのか、その理由を心理的な観点からお話していこうと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
女性がブランド物バッグにはまってしまう理由とは?
男性でもたまに海外物の高級ブランドの服や装飾品で身を包み、見栄をはるような人がいますが、おそらくそう多くはないのかなと思います。
というのも、男性はどちらかというと実用性を好む傾向があるので、それが良いと感じたらブランド物であろうとブランド物でなかろうと、購入して飽きるまでは使う人が多いでしょう。
一方で女性は感情部分が強い為、他者に影響されやすくなりたい自分という理想の願望が強い傾向にあります。
日本では1980年代頃からブランド物のアクセサリーやバッグなどを身につけるようになりました。
その頃は昭和バブルの終盤でしたが、のちにバブルがはじけて景気の減退と低迷が続くいわゆる『不況』の時代の到来です。
企業はこぞってリストラをし、新卒は就職氷河期に苦しめられるといった、これまでよりも日本全体でお金を多く稼ぐというのが難しく生活だけで精一杯という家庭も多かったはずです。
勿論、海外から輸入する高級ブランド品が日本の不況に合わせて安くなる……なんてことは無く、むしろ安価で買えるとうたって偽物を掴ませられるなんてことも横行していました。
さて、そんな中でもシャネルやルイ・ヴィトンといった誰でも聴いたことのあるようなブランド品に身を包み、優雅な暮らしをしている人達がテレビなどで特集がされます。
そう、いわゆるセレブというヤツです。上流階級の女性をセレブというのが、この辺りから浸透していった時期ですね。
となるとテレビなどで紹介されたセレブは『なりたい自分の理想という願望』にガッチリとはまった女性にとっては憧れの対象になるわけです。
それだけ不況による格差が一般人の中で広がってしまったということなのですが、まずは上流階級の一員となりたい、あるいは外見だけでもセレブのようになりたいと憧れた主婦やOLがブランド品を購入するということをします。
当時はそれだけテレビの影響力は強かったので、それでも最初はまだお金に余裕があった人が買い始めた程度ではないかと思います。
すると、女性は横並びという意識が本能的に強いので周囲の友人や近所の人間も真似をして購入を始めていきます。
こういう人達はお金にそこまで余裕はないのではないかと思いますが、おそらく一番はまってしまうのはこういう人達でしょう。
ただの憧れだけであればそこでブレーキはかかるでしょうが、そこに追い付きたい・追い抜きたいという意識が加わってしまうことで、感情の制御ができなくなってしまいます。
結果、借金をしてでもブランド品を買いあさってしまい、偽物をつかまされたり、相場が落ちるのが早いブランド品は売ったとしても二束三文となってしまう為、回収もできず後々で困ってしまうハメになってしまうのです。
庶民だからこそ、上流階級のセレブに憧れる感情や他者に置いてかれないようにしようとする気持ちになり、ブランド品にはまってしまうことになってしまうといえるでしょう。
どうしてブランド品が好きなの?日本人の同調心理の怖さ
さて、ブランド品にはまる心理としては『憧れ』や『同調』の部分が大きいことをあげてみましたが、これだけ売れているのだからさぞブランド物のバッグや財布などを好きな人は多いんだろうなと思うかもしれません。
が、そういう人もいるでしょうが残念ながらブランド品の魅力や価値を本気で好きになり、ひかれて買っている人は実はさほど多くはありません。
なぜかというと、はまる理由にもあげた日本人に多い『同調行動』が一番であり、皆と同じ物を持っていると安心する、仲間外れにされないといった実に主体性のない心理が働いているからなのです。
一人だけ持っていなかったり、流行に乗れていないと、
「え……マジで言ってる?遅れてるよね?」
といったマウントを取ってくるような人もいて、こういう人は他人と同じであることを強みにした安心から他人を見下しているのです。
で、結局はそうならないように流行に乗らなければ、となってしまうのが日本人の傾向でもあります。
後から別の物が流行って振り返ると「アレって大したことなかったよね」となんで自分が好きになったのか理由がわからなず否定してしまうのは、いわゆる流行という名の『群集心理』といえるでしょう。
とはいっても、これは別にブランド品に限ることではなくファッション雑誌やテレビなどで、人気のタレントやモデルなどが着ている服やバッグなどがトレンドになることもあります。
ナタデココやタピオカなど、スイーツなどが大流行することもあります。
ナタデココというものをご存じでしょうか?おそらく名前を知っているからこそご覧になっていただけているのかと思いますが、かつてメディアがこぞって宣伝し、流行を巻き起こした食材です。見た目はプルプルとした寒天やゼリーといったもので、食べる[…]
つまり、日本人は同調心理によって流行に踊らされやすいといっても過言ではありません。
大抵のブームが一過性で、過ぎ去ってしまうと見向きもされなくなるのは、はたして本当に『好き』だったのかどうかは疑問なところですね。
本当にいいと思って同調して多数派になるのはいいでしょうが、もしそうでもなく惰性で多数派についているだけであれば、いつかブランド品を買いあさって借金をしてしまうような人になってしまいます。
そうなると怖いので、自分の意見は自分の意見として主体性を持った考え方ができる方がラクですし、他人と違う考え方は貴重な意見にもなりえるのかなと思います。
あなたは自分が多数派の考えをしていると思っていますか?それとも少数派?訊き方を変えてみましょう。あなたは、他人と一緒の考え方がいいですか?それとも自分で考え、突き進む方ですか?実はこの考え方によって、成功する人と失敗する人。[…]
まとめ
さて、ブランド品にはまる理由についてまとめてみました。
一昔前に比べるとブランド品にはまって散財する人は少なくなったかと思いますが、それとは別のファッションやアクセサリーなどにはまって借金などをしてしまう人がいます。
結局のところは身の丈にあった生活が一番と考えられるようにならないと、なかなか抜け出せないのかもしれませんね。
本記事が誰かの参考になれば幸いです。