世の中、数多くの悪質な詐欺事件があり、その分だけ詐欺師が存在します。
他人を平気で騙せるような人として救いようのない詐欺師はともかくとして、どうして被害者はそんな会ったばかりの詐欺師を信頼してお金を渡してしまうのでしょうか?
そこには、警戒心を解く印象操作ああったといえるでしょう。
今回は、どうして最初は警戒していたのにそんな詐欺師に最終的にお金を盗られてしまうのかを話していきたいと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
詐欺師のしていることは営業手法と同じ!
仕事として善良なセールスをしている人、詐欺師として悪質なセールスをしている人、さまざまな営業マンが日中徘徊し、売り込み先や騙せる相手を探しています。
さて、一般生活を送っている人からしたら善良だろうと悪質だろうと、望んでもいないのに売り込みに来る人間なんて害悪でしかありません。
「話を聞かないなんて機会損失だ」
と管理人が所属していた会社の営業マンは新規営業で断られたときにそうプリプリ怒っていましたが、
別に相手にとって必要ないんだから、機会損失でも何でもないだろう!!
と言いたいのをグッとこらえました。
むしろ、話を10分でも20分でも聞く時間。そして、断る労力。
そういったことを考えたら、興味もない商品の売り込みをかけられたところで相手にとっては迷惑でしかありません。
むしろ、相手側の方がその時間で仕事が進む分、時間的損失といえなくもありません。
ただ、営業マンも自身の成績の為にはそうも言ってはいられない為、あらゆる営業手法を開発してコンサルタントなどを通して業界内に広まっています。
その一方で顧客側も知識をつけて売り込みに対して用心深くなっているところはあるのですが、その警戒心にも個人差があります。
売り込む立場としては、その警戒心の弱い客を見つけるか、そもそも警戒心を解くかという方法が取られ、日々どのようにすれば売り上げがあがるのかを考えているのです。
さて、この状況。詐欺師がやっていることと同じだと思いませんか?
まっとうな営業マンからすれば、
「詐欺師と一緒にするなんて心外だ!!」
と怒るかもしれませんが、相手の警戒を解いて物を売る、お金を出させるという点については相違ありません。
だって、詐欺師もまた相手の心理を利用した営業手法を使っているのですから、ひたすら似通っているのは当然と言えば当然なのです。
違う点があるとすると、相手に対して誠実に商売をしてお金を得ているか、騙されていることを気取られないようにお金を得ているかの部分だけでしょう。
詐欺師は営業手法を使って人の印象を操作する!
詐欺師はたくみに、相手の印象を操作してお金を引き出そうとします。
中には、詐欺師のことを信頼しきってしまい、騙されたと発覚したあとも、
「自分は騙されていない」
と本気で言う人もいるくらいです。
さて、物を買うのもお金を貸すのも大事なのは相手への信頼です。
街中でも数多くの詐欺師が存在しますが、基本的には善意を利用したりアンケートなど別のことをしているかのようなカモフラージュをしながら近づいてきてお金を要求したり、個人情報を得たりしています。
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そんなことをするくらいなら、まっとうに働けばいいのにと思わないでもないですが、残念ながら『楽』に大金が稼げるからこそ、彼らはこのような手段を選んでいるのです。
そして、振り込め詐欺や悪質な押し売りや訪問販売といったものがいまだニュースを賑わせていて、消費者側も警戒しているはずなのに一向になくなることはありません。
これこそが『信頼』を得る為の営業手法を使っているからこそなのです。
まあ、振り込め詐欺は想像がしやすいですよね。認知力が落ちた人間が電話を取って、もっとも信頼できる息子に成りすましてお金を得る手法ですので、子供だと思わせてしまえばお金を盗るのは非常に容易です。
ともすれば、親心を利用したクズと言わざるを得ないでしょう。
一方で押し売りや訪問販売ですが、その名の通り無理やりにでも高額商品を買わせるというやり方でしたが、押せば買うと思われてしまったら押してくるのはいまでも変わらないでしょう。
しかし、一般消費者にもクーリングオフの知識がついたり、訪問販売に対しての警戒心が強まっているので手法を変えてきています。
それこそが、相手の警戒心を解く営業手法なのです。
人間は、心理的に相手の身の上話を聞いて共感すると、非常に信頼しやすくなるといわれています。
つまり、たとえ偽物で作り出されたものでも、具体的な体験談をエピソードとして話して相手がそれを信じて共感してしまうと警戒心を解いてしまい、助けてあげたいと思うようになってしまうのです。
他にも、同じ地方出身、同じタレントが好き、同じキャラクターが好きなど共通点があると距離が縮まるという傾向も人間にはあります。
それにつけこむのが詐欺師の常套手段となり、懐に飛び込んでしまえばあとは上手くお金を得るだけでしょう。
そしてこれは、営業手法のひとつとして経営コンサルタントがテクニックとして教えているというやり方でもあります。
詐欺師いかんに関わらず、営業電話や飛び込み営業などが嫌いな人間にとっては迷惑なだけの話ですね。
騙されない為には!
さまざまな手法を使ってくる悪質な人達ですが、騙されない為にはいったいどうすればいいのでしょうか?
基本的には、居留守を使うのが最強の防衛方法です。
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別に呼び鈴を押されたからって、わざわざ他人の為に出て対面してあげる義務も法律もありませんし、他人にそんな義理もありません。
居留守は居心地が悪いというのであれば、インターフォンで適当にあしらって絶対に玄関から出ないようにするのがもっとも確実な手段でしょう。
もしまかり間違って出て応対をしてしまった場合、営業や詐欺のプロを相手に論破してやろうとか、面と向かって断ってやろうなどやめた方がいいですし、時間の無駄なのは間違いありません。
それでお金の話になったら即決を避けるべきです。
そして肉親や隣近所に相談し、自分でも一度冷静に考える方が被害を避ける可能性が高くなります。
……といっても、その営業マンを信用してしまってはたぶん冷静ではいられないかと思いますので、やはりいきなり現れた他人を相手には出ない、必要以上に会話をしないということが一番の防犯にもなれば、無駄な営業を受ける必要もなくなるのかなと思います。
まとめ
さて、詐欺師は営業手法で警戒を解いてくるということでまとめさせていただきました。
近年、不況が続く中もあってか強引な営業行為をしてくる人や、詐欺に手を染める人が多くなっているような気がします。
多様に手管を変えて他人からお金を得ようとする輩も多く、無駄金を使わないように、騙されないようにと警戒するのも大変な時代といっていいのかもしれません。
どんな話題を振られたとしても、友人ではないのですから安易に他人を信用しない方がいいのは確かでしょう。
本記事が参考になれば幸いです。