5月は前半が心地のいい陽気で、後半が梅雨前のちょっとジメッとした暑さをおぼえるような気温ですよね。
最初にゴールデンウィークがあるせいか、ブラック企業などに入社してしまった社会人や理想とのギャップに絶望した社会人が心折れて休みたくなるのもこの頃です。
本来は気合を入れた新生活に疲れてだらけだすのが5月病ですが、人それぞれ理由はあるでしょう。
イベントは前半に集中はしていますが、そんな5月の年中行事を解説していきます。
本記事が参考になれば幸いです。
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5月という季節のイベントは何があるの?
皐月(さつき)とよばれる5月は田植えが盛んな時期で、早苗を植えることから「早苗月」と呼ばれていたのが皐月になったといわれています。
学生も社会人も2ヶ月目となり、少し慣れつつもミスを出し始めたり、初めての中間テストがあったりとフレッシュな気分はなくなって色々と大変になってくる頃でしょう。
さて、そんな5月に楽しめる風物詩というべきイベントですが、下記のようなものがあります。
時期 | イベント |
1日 | メーデー |
2日頃 | 八十八夜 |
3日 | 憲法記念日 |
4日 | みどりの日 |
5日 | こどもの日(端午の節句) |
6日頃 | 立夏 |
第二日曜日 | 母の日 |
15日 | 葵祭 |
17日 | 三社祭 |
21日頃 | 小満 |
さて、5月の一番大きなイベントはこどもの日と母の日ではないでしょうか。
最初にゴールデンウィークがあるので、それぞれの日というのはただの休みとして認識しながらも、なかなかどんな日なのかをよく知らないという人の方が多いのではないかと思います。
では、そんな年中行事を一つずつ見て行きましょう。
【メーデー】
日本ではほとんどといっていいほど名前以外は知られていませんが、メーデーは労働者の日として欧州各国で行われています。
少なくても80ヶ国はこのメーデーを祝い、祝日としていますが日本では戦前は盛んでしたがいまは祝日化の要求はあるものの実現はしていません。
会社によっては休みとするところがあるようですが、ごく少数でしょう。
この日に労働者の権利を主張する動きが活発となります。雇用者も被雇用者も平等な人間として権利を主張するのは当然……なのですが、日本では雇用者の方が強い風潮もあるので、なかなか定着しない、させないのかもしれませんね。
ちなみに、メーデーとはMay Dayとして「5月の日」とそのまま呼んだものです。
【八十八夜】
立春から数えて88日目にあたることで八十八夜といわれています。
気温が暖かくなり、作物を育てるのにちょうどいい時期に入ります。
ちなみに、やわらかく質が高い茶葉が採れる時期でもあり、八十八夜に摘み取られた茶葉は、末広がりの「八」が重なる縁起物という扱いになっているんです。
【憲法記念日】
ゴールデンウィークを構成する一日である憲法記念日は、1947年に制定された日本国憲法を国の成長を願って翌年の1948年より祝日としました。
この日に日本国旗を掲げるという家もあるのではないでしょうか。
ちなみに、5月3日の他に候補として11月3日の案がありました。なぜなら、11月3日が日本国憲法を公布した日だからです。
結局、先に審議がされていた5月3日になったのですが、戦後のまだ悲惨な日本の状況だったので平和と文化の発展を願って11月3日は文化の日としたのです。
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【みどりの日】
ゴールデンウィークを構成する連休の一日です。
元は4月29日の昭和天皇の誕生日を祝した日ですが、平成天皇になってより1989年から「みどりの日」となって、さらに2007年にゴールデンウィークの連休とする為に5月4日へと移動されたのです。
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【こどもの日】
こどもの日とされている端午の節句は実はさまざまな厄除けの行事が行われてきた日です。この日に菖蒲湯にする家もあるかと思います。
鎌倉時代には、「菖蒲」と「尚武(武道を重んじること)」をかけて元々はイメージのまま端午の節句は男の子の日です。
しかし、現代では「こどもの日」に名を変えて男の子も女の子も健やかに育つように願う日となっています。
でもその名残として男の子がいる家庭では「こいのぼり」と「五月人形」を飾るのが一般的です。
さて、この端午の節句に使われているものにはどのような意味があるのでしょうか。ちょっとまとめてみました。
・こいのぼり
【のへじ春まつり】
愛宕公園で行われる毎年恒例の春まつり。公園には満開の桜が咲き誇り、また、澄み切った青空を悠々と泳ぐこいのぼりの姿を見ることができる。会期中は駅伝大会や、ステージイベント、たくさんの屋台と見どころたくさん。そこのあなたも #野辺地においでよ pic.twitter.com/9SlXvktEc3— のんべち堂 (@nonbechidou) August 12, 2020
いまは電線があらゆるところに張り巡らされ、マンションも増えているので都会ではほとんどポールを立てた大きなこいのぼりは見かけなくなりました。
しかし、ベランダに飾るような小さなものならたまに見かけますよね。
こいのぼりは、滝をのぼる鯉のように、たくましく育つようにという願いが込められています。時期としては、江戸時代の庶民の間で広まったのがいまも風習として続いています。
上から順に「矢車」「吹き流し」「真鯉」「緋鯉」「子鯉」を飾るのが一般的です。
・五月人形
こどもの日という事で、先日実家から送られてきた、自分が子供の頃に買ってもらったらしい五月人形の写真。
久しぶりに飾ってみたそうですが、正直記憶に無くて初めて見た^^; pic.twitter.com/Rn1lPkAvMv— 牟田口裕基 (@mutaguti2) May 5, 2020
五月人形は江戸時代に武家が鎧兜の人形を飾ったのが始まりとされています。
鎧兜は防具ということで、身を守るものであり、それを着るのは男です。なので男の子を事故や災害から守るという意味で飾られるんです。
ちなみに、飾る時期は4月半ばまでの大安か友引にするのが一般的です。前日に慌てて飾るのは「一夜飾り」とされ、ひな人形と同じで縁起が悪いとされています。
片付けは、端午の節句の後の天気のいい日か、子供のお守りとして一年中飾っておいても問題はありません。
・菖蒲湯
子供の無病息災を祈り、この日に菖蒲湯で沐浴するのが昔からの風習です。
匂いもさわやか、抗菌作用による風邪の予防。血行促進による疲労回復・腰痛や神経痛などの緩和。そういった効能もあります。
端午の節句に温浴施設などに行くと、菖蒲湯にしているところも多いのではないでしょうか。
・柏餅
https://twitter.com/fuzi_xx/status/1293191778804277249
こどもの日定番の柏餅は、古くからの端午の節句の祝い菓子です。
新芽が出てから古い葉が落ちる柏は家系が途絶えない縁起の良い木として、子孫繁栄を祈りながら柏餅を食べるのが本来のものです。
関西の方では笹や竹の皮でもち米を巻いたちまきも一般的です。
【立夏】
立夏は二十四節気のひとつで、この日より暦の上では夏となります。
「夏の立つがゆへ也」とされ、確かにゴールデンウィーク明け暗いから徐々に気温が上がってきて夏の気配が感じられますね。
現在では年によっては5月から30℃を記録して暑くなることもあり、確かに早い夏を感じることもありますよね。
【母の日】
いつもお世話になっている母親に、日頃の感謝の気持ちを込めてカーネーションやプレゼントを贈る日です。
元はアメリカ人女性が母親の命日に白いカーネーションを飾ったのが始まりといわれています。
……と定番のカーネーションですが、やはり花より団子でカーネーションを贈られるより食事に連れて行ったり、実用品や記念品をプレゼントした方が嬉しいという人は多いと思います。
「カーネーションなんてもらってどうするの?」というタイプにはエプロンやお洒落なハーバリウムなど他に何か考えた方がいいかもしれませんね。
【葵祭】
今年は残念ながら中止になった葵祭の過去pic#写真好きな人と繋がりたい #写真撮ってる人と繋がりたい #過去pic #京都 #葵祭 pic.twitter.com/ot1ks7CJAx
— ずみるくす (@jibeta1) August 5, 2020
葵祭(あおいまつり)は京都三大祭りのひとつで、賀茂御祖神社と賀茂別雷神社にて5月15日におこなわれる祭りです。
多くの人が知っている祇園祭が庶民の祭りなら、こちらは平安貴族の祭りで葵の花を飾った平安後期の装束での行列が並びます。
朝廷の行事ということもあり、どこか華やかな雰囲気のお祭りです。
【三社祭】
東京都台東区の浅草寺境内に隣接する浅草神社の夏の例大祭である「三社祭」。
毎年、約180万人もの見物客が訪れる日本を代表する祭礼のひとつで東京の初夏の風物詩にもなっています。
ただし、今年の開催は延期予定で、本日5/18は「新型コロナウイルス感染終息祈願祭」が行われる予定です。#三社祭 pic.twitter.com/21drQLfAY1
— ツキとタイヨウと暦 (@_NichiNichi_) May 17, 2020
三社祭(さんじゃまつり)は東京の浅草神社の例祭です。例祭というのは年に一回行われる祭神や神社の由緒ある日に行われる特別なお祭りのことをいいます。
正式には「浅草神社例大祭」といい、「びんざさら舞」という田楽が奉納されます。
毎年人がごった返す大きな祭りなのですが、観光客や暴力団問題で地元民にとっては不評である祭りの側面もあります。
逆にお店側としては、書き入れ時ですので商売的には多忙ながらも収入が見込めるお祭りですね。
【小満】
小満は二十四節気の一つで、立夏の次にあたります。
「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」とされ、草木が緑に生い茂る頃合いですね。
21日頃となると、気温もそこそこ上昇して朝晩も寒すぎず暑すぎずの時期かと思います。
木々が緑色に染まってどこか気持ちいい空気ですよね。
まとめ
さて、5月の季節の行事をご紹介してきました。
5月はゴールデンウィークから始まり、ちょうど休日に自分を見つめなおすいい機会の時期ですね。新社会人が会社が合わないと悩み、辞めていくのもこの頃ではないでしょうか。
学生もまた、中間テストが待っていたりと慌ただしくなるでしょう。
しかし、ふと公園や街路樹に目を向けると元気な葉が付き始めた頃として、心を静めて季節の移り変わりを感じられるのではないかと思います。