かつては、鍵なんてあまりかけずとも平気な時代もありましたし、いまでも田舎ではご近所さんが簡単に訪問できるように鍵をしていない家が沢山あります。
しかし、最近では日本でも貧富の差が大きくなってきたり、自分勝手な人間が増えてきたり、外国人犯罪が増えてきたりと空き巣などの軽犯罪がかなり増えてきました。
それだけならともかく、家人がいながら強盗行為に及ぶ過激な連中もおり、日本の安全神話もほとんどなくなりつつあります。
さて、もちろん悪いのは空き巣をする側ではありますが、こんな時代なのでスキを作ってしまう方も防犯意識が足りないと言われてしまう時代です。
今回は、そんな空き巣に対しての防犯意識と対策についてのお話をしていこうと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
意識して空き巣に侵入されない家にしよう!
せっかく家を建てたのに、留守中に泥棒に侵入されて家を荒らされ回ったあげく、金目の物を根こそぎ盗まれた。
なんてことは無い話ではないでしょう。
手慣れた空き巣は器用に数分で鍵を開けたり、そもそも施錠そのものがされていなければサッと入って短時間で金品のある場所を看破して早々に逃げていきます。
器用な技術力と、人がお金を隠すような場所の心理をよく研究していますよね。……そんな頭があれば、ちゃんとした仕事をすればいいのに。
そう思わないわけではないですが、とにかく、
「鍵を閉め忘れた!」
「窓が開けっぱなし!」
といった、ほんのわずかに気を緩めただけで犯罪者のターゲットとなる可能性はあるのです。
ときおり、不思議なことに「自分だけは大丈夫」と思っている人がいますが、それこそ油断になりますのでキッチリと普段の防犯意識は強めなければなりません。
防犯グッズなんてなくても、鍵をちゃんと閉める。でかける前に窓の鍵をチェックするなどするだけでセキュリティは雲泥の差があるものです。
まずはこの辺りの意識を高める必要があります。
とはいえ、空き巣側もさるものでプロの空き巣になると、防犯対策の低い普通の鍵ではわずか一分で開錠されてしまうおそれがあるのが厄介です。
空き巣の心理として、侵入に5分以上かかりそうな家は最初から狙わないというものがあります。
まあ、そうですよね。時間がかかればかかるほど怪しまれたり、家人が帰ってきたりと逮捕されるリスクが高まるのですから。
ですので、常日頃から侵入されにくい家にすることが一番大事だったりするのです。
もちろん、それには家族の意識づけによる意識単位でのセキュリティ強化や、ご近所との協力や情報交換をしておくことで外からの『目』を増やすことも必要です。
特に近所で空き巣があったという話があれば、自分の家も狙われていると考えた方がいいかもしれません。
犯罪者に侵入されない意識づけ
さて、防犯はまず犯罪者に侵入されない為の意識づけが必要です。
いくらお金をかけて犯罪対策の鍵をつけたとしても、誰かが施錠そのものをしていなかったり防犯意識が薄かったりすれば、たちまち泥棒にあう可能性が高くなってしまいます。
まずはこのような防犯意識をつけて習慣化していきましょう。
・戸締りや鍵のチェックはしっかりとする
ちょっとコンビニまで10分で戻るから、とかゴミ捨てで5分出るだけだからと施錠しないで出るのは禁物です。
その時間だけでも、十分に空き巣に窃盗の時間を与えてしまいます。
しかも、もしその状況で近所の知り合いに会って話し込んでしまったのなら最悪です。セキュリティーレベル0の状態で家を放置しているようなものです。
それを避ける為にも、出かけるときは短時間でも窓や玄関の鍵はしっかりと施錠するような癖をつけるといいかと思います。
ちなみに、郵便受けやガスメーターのところに鍵を置いておくのは厳禁です。
なぜなら、人がそこにもしもの時の合い鍵を置きやすいことを心理的に知っているからです。
ですので、基本的に『置き鍵』はしない方が無難です。家族全員に鍵を持たせて、無くしたら帰ってくるのを待つ方がいいでしょう。
そもそも、隠しているところを見られていたりしたら鍵の場所を教えてしまっているようなものですから。
・足場をつくらない、外に何か置きっぱなしにしない
少し高い位置に窓などがあると、それそのものがセキュリティーになりますが、小物入れや道具箱が近場に置いてあればそれを足場に侵入する可能性があります。
泥棒は夏場によく出てくる黒光りする生物と同じで、思いもよらないところから侵入してきます。
ですので、外に何か置いておくとそれを利用した侵入方法を使ってくるおそれがありますので、極力外に出しっぱなしにしておくようなことはやめておきましょう。
・ご近所との情報交換をしておく、関係を作っておく
現代ではかなり気薄になってしまいましたが、隣近所と情報交換をしておいたり、地域で互いの家族のことをあまり知らないような場所はちょっと注意が必要です。
というのも、空き巣は必ず下見をしてから犯行に及ぶ傾向があります。
その際に、家のセキュリティーのチェックや、道路に面しているかいないか、進入時に道路から目立つか目立たないかなど自身の安全性を考えます。
つまり、ご近所同士の関係が薄く無意識な監視の目がない状況は泥棒側にとってのリスクは下がるということです。
だって仮に侵入する際に庭にいても、それが家人だと思われたらどうしても無関心になりますので記憶にも残らないでしょう。
一方で、ご近所さんが見ていて見かけない人が庭にいたらおかしいと気付くはずです。
昔はこういった相互監視状態だったので自然とセキュリティが高く、鍵が開いていても空き巣に入られにくかったのですが、そうでもない現代は泥棒側のハードルも下がってしまっています。
ですので、可能であればご近所さんと仲良くしておくのは防犯対策にも繋がるものです。
・帰宅が遅くなるときは洗濯物を干しておかない!
その日の帰宅が遅くなることがわかっていたら、洗濯物を干しっぱなしで外に出ることはしない方がいいでしょう。
特に電気もついていない状態の家で、洗濯物が暗くなっても干されているというのは間違いなく人がいない!と教えているようなものです。
ですので、そもそも洗濯物を干しっぱなしで外にでるのはやめて、せめて遅くなるとわかっていれば室内で干すようにした方がいいかと思います。
それと、電気がついているかいないかは重要です。
暗くなってから電気がついていれば「誰かいるかもしれない」とリスクを考えますし、停電でもなければ真っ暗なまま夜を過ごすという人はあまりいないでしょう。
電気メーターが動いているか、動いていないかをチェックする泥棒もいますので防犯を高めるのなら、リモートやタイマーで電気が自動的につくようにした方が、防犯対策にはなるのではないでしょうか。
・長期間留守をするのなら、郵便物を溜めないようにする!
一週間程度ならともかく、一ヶ月以上の長期で留守にするのなら新聞……は昨今では取る家は少ないでしょうが、郵便局などにも連絡をして郵便物を配達しないで欲しいと連絡を入れておくのも大事です。
だって、あからさまに何週間も郵便物が溜まり切っている家に人がいるとは思いませんよね?
郵便受けにもよりますが、数週間も溜めっぱなしでは溢れてきたり満杯になっていたりと「なぜ取らないのだろう?」と考えれば、容易に長期間の不在であることの想像がつきます。
可能な限り、郵便物を溜めないようにすることもひとつの防犯となります。
防犯グッズを活用する
空き巣が嫌うのは、侵入に時間がかかること。そして、目立つことです。
まあ、普通に考えたら逮捕されて長期間の自由を奪われるようなことが犯罪者にとっては一番嫌なことでしょう。
空き巣に適用される罪は「住居侵入罪」と「窃盗罪」です。
住居侵入罪は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」で窃盗罪は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となっています。
どちらが適用されるのか、複合なのか?というと牽連犯(けいれんはん)というもので複数の罪がある場合はより重い罪、つまり空き巣の場合は窃盗罪が適用され、どれだけ罪を犯したかによって懲役も変わってきます。
それを知っていてもなお、空き巣をする犯罪者がいるのだから厄介ですよね。そして大抵は盗まれたものは却ってはこないでしょう。
それを防ぐ為にも、防犯グッズなどで念の為にセキュリティー強化しておくのは必要なことです。
・ドアの鍵
ドアの鍵に関しては、素人にはなかなかどうしようもない部分があるので、鍵のプロである鍵屋に相談する必要があるかと思います。
たとえば、
- 1ドア2ロックにする
- サムターンカバーをつける
- こじ開け防止用のプレートをつける
などです。1ドア2ロックは、侵入まで時間がかけさせること、サムターンカバーはいわゆるサムターン回しと呼ばれるドアの隙間やのぞき穴から針金などを使って開ける手口を防止するものです。
いずれにしても、諦めさせるのが目的となります。
そして、こじ開け防止用のプレートはドアとドア枠の隙間からバールのようなものでこじ開けるのを防ぐものです。
ここまでくると強硬派の泥棒ですが、そういった犯行もあるのもまた事実です。
どんな対策ができるのか、は鍵屋さんに相談してみるといいでしょう。
・窓の対策をする
玄関などのドアの鍵についてはプロに任せた方がいいでしょうが、窓などは自分で対策することも可能です。
たとえば、
- 防犯フィルムを貼る
- 補助錠をつける
- アラームをつける
といったことですね。
窓からの侵入で多いのは、窓のクレセント錠の近くをハンマーなどで壊して開けることです。
それを防ぐ為の防犯フィルムですので、せめてクレセント錠周辺だけでも貼っておくと安心です。
防犯フィルムをつけた上に補助錠をさらにつけておくのも効果的です。
さすがに目立つので窓全体を割って侵入する空き巣はそうはいませんので、仮に破られてクレセント錠が開けられたとしても、窓そのものが補助錠によって動かないのであれば犯人は侵入することができません。
窓が動かないということだけでも、防犯としてのレベルは上がるものです。
さらに、窓枠につけて侵入者が窓を開けようとすると音が出るような物を仕掛けておくとさらに効果的です。
あくまで犯行を行う側は『目立たない事』が最優先です。少しの音でも誰か通りの人や、近所の人などが気付くようであれば捕まるリスクが跳ね上がります。
ここまで窓対策をしておけば、少しは安心ではないでしょうか。
・家の外回りの防犯対策
ここまでは『家に侵入されないこと』として家の中のセキュリティーを防犯対策としてあげてきましたが、家の外回りでも実はやれることはあるのです。
あくまで『目立ちたくない』とか『正体を知られたくない』という犯人の心理をついた対策となりますが、
- 防犯カメラをつける
- センサーライトをつける
- 防犯砂利を敷く
といった対策が考えられます。
というか、説明しなくても防犯カメラは定番中の定番といっていいでしょう。玄関前に防犯カメラがあるとわかるだけで空き巣は躊躇するものです。
少しの背格好の情報でも警察に与えてしまえば逮捕の可能性が増えてしまいます。ともすると、やはり撮影されるということは嫌がるのは間違いありません。
犯行をおこなう人は明るいのを嫌がるので、人感センサーライトを設置するのもいいでしょう。
最近では設置している家も結構あり、そもそも空き巣ではなく来客や道を通る人にとっては夜になって灯りがあるのは嬉しいものです。
人がいる時にだけつくので、常に玄関の灯りをつけている必要もなく防犯としても来客対応としても、使える装備ではないでしょうか。
防犯用の砂利を庭に敷き詰めておくのも、空き巣を侵入させない為の対策となります。
踏めばじゃりじゃり音が鳴り、特に静かな夜であれば響くように聴こえるでしょう。
犯人にとって『目立たない』ことは大前提であり、家への侵入も気付かれる可能性があると考えれば躊躇することでしょう。
実際商品を見るとあまり安いとはいえないかもしれませんが、そう何度も撒くわけでもないので、庭などがあるようでしたら一考してみてはいかがでしょうか。
まとめ
さて、家の防犯対策ということでまとめてみました。
空き巣で生計を立てているという、職業が泥棒という人もいますので厄介ですよね。
ターゲット候補にされ、スキを与えると遠慮なく犯行に及んでくる可能性もあるでしょうから、普段から防犯意識は最大限にもつ方がいいのではないでしょうか。
本記事が何らかの参考になるのでしたら幸いです。