横領したことで解雇!不当利得を得た人間の隠蔽のやり方とは?

管理人は若い頃から何社か転職をしているのですが、4件の業務上横領事件を見てきたことがあります。

つまり、どのような会社でも不当利得を得ようとする人間はいる可能性があるということなのですね。その4件の隠蔽方法をお伝えしていこうと思います。

本記事はあくまで犯罪を助長するようなものでやり方を教えているわけではなく、むしろこの手法でお金を盗られている可能性があると注意をしていただければと思います。

本記事が参考になれば幸いです。

 

4件の横領事件の概要

では、早速ながら4件の横領事件のやり方をご紹介していきましょう。

ちなみに、どの事件も犯人は「私は頑張っているのだから、これくらい貰ってもいいだろう」と開き直りをみせたそうです。

横領をする人って似たような思考をしているのかもしれませんね。犯罪者の思考ってそもそも、似たりよったりなのかもしれません。

【経理責任者が横領】

定番中の定番でしょうか。お金を管理するべき50代管理職の人間の横領事件がありました。

以前の記事でちょっと触れたのですが、物凄い性格の悪い人間が社長をよいしょして上にあがり、会社を乗っ取ろうとした人です。

 

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元々この会社の社長は人を見る目がない人間で、他所から誰が見てもろくでもないパワハラ当たり前の性格の悪いこの人間を経理の部長として入社させてしまいました。

何せ、下には横暴で上にこびへつらう人間だったので社長のみの評価がよく、誰もが「権力を持たせたらやばい」と言っているにも関わらず、この人間を執行役員にしてしまったのですよ。

当時は社長も会社にいないことが多く、もはやこの男のやりたい放題でした。自分の派閥をつくり、乗っ取りをくわだてて自分に従わない者にはパワハラをして鬱病にさせてしまったこともありました。

そう、何もしなければそのまま会社を乗っ取っていたのかもしれませんね。しかし、横領事件を起こしたことで事態は一変したのです。

なんと、会社のお金を不当に自身の口座へと入金していたのです。その額、数百万。

おそらく、自分が経理の責任者だからバレないし、誰も自分に逆らえないと高をくくっていたようですね。

しかし、会社はどこも税理士などと契約をしています。不明なお金の流れがあればバレるのは当然です。そうでなくても、その性格の悪さから敵が多いのは間違いないので遅かれ早かれそんな単純すぎる横領は誰かに看破されて明かされていたことでしょう。

この男の結末は酷いもので、お金を返して退職したら事件にはしないと温情を与えられたにも関わらず、退職後に会社の悪評を派手に広めたことで逆鱗に触れて事件化され、名誉棄損も含めて刑事事件として逮捕されました。

要は、自分が上の人間であると勘違いした、ただのバカがおこした業務上横領事件でした。

【レジの返品機能を悪用した横領事件】

こちらは、そんなに面倒な事件ではありません。客が購入した商品を、誰も見ていないところで返品・返金した扱いにして、たびたびレジから抜いていたものです。

若いアルバイト店員が起こしたもので、店側も客先都合による一方的な返品などはよくあることですのでその中の一品・二品程度でしたらあってもおかしくないですし、毎日大量に細かくあるようなものの在庫を数えるようなことはしません。

だからでしょう、しばらく気付かれなかったことで繰り返してしまったようです。

しかし、当然ながら会社というのは棚卸があります。現在の資産を確認する為に、在庫数の確認をします。そして、やけに同じ担当者で返品が毎度あるのでしたら怪しみますよね?

「自分は頑張っているし、こんな安い時給じゃ割にあっていないからやった」

という言い訳をしたそうですが、まあそんな言い分が通用するわけがなく警察を呼ばれた上に、親が返しにきたそうです。

以降、返品の体制がとても強化されて面倒になってしまいました。

 

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【伝票の改ざん横領事件】

何年も気付かれなかった40代のおばさんが伝票を改ざんしていた横領事件です。

どういうことかというと、そこは訪問販売系のリース会社だったのですが会社で発行した伝票を渡して現金を受け取るシステムの会社でした。

一般人相手の商売ですと勿論、客側で突然の数量変更ってよくあるものです。

その場合は、客先で伝票を手書きで修正して渡すのですが、それを悪用したのが今回の事件です。

客先に商品を渡したあとで、自分の車の中で伝票の数量を減らす方に変更。一回の横領金額は数百円程度でした。

そういうシステムですし、一日ルート営業して数十件の中の一件や二件です。客側は正規の伝票を渡されているし、一般消費者は伝票なんて後で改ざんされているなんて思わないし、後で数量についてあえて問い合わせるようなこともないでしょう。

そして、ちょっとした物のリース会社なので大量の品を客と会社で回しているだけなので、商品が減るわけでもありません。

しかも毎日少額ずつでしたので、状況的に発覚はしにくいといってよかった状態だったのでしょう。

結局、それを何年も続けたある日、滅多にないはずの客先の問い合わせで伝票の改ざんと横領が発覚しました。当然、過去すべての伝票が洗い出されますよね。

一日数百円から多くて数千円。そんな金額でも数年あれば数百万へとなっていくものです。

結局、旦那さんからの返金と共に業務上横領として刑事事件として訴えた為に逮捕されてしまったのでした。

悪事はどこかでバレるということですね。

【協力者のいる狡猾な横領事件】

内部告発がなければ解決しなかった、かなり狡猾な横領事件がありました。

定年を間近に控えたおっさんの考えたな、というべき隠蔽のあった横領事件です。おかげで10年も気付かなかった事件です。

特に協力者がいたので、組織的な犯罪です。通常は、下記のような取引が通常の流れではないかと思います。

しかし、今回の事件はこの製造会社Bが絡んでいるものでした。

では、その時の状況を図に表してみましたので、ご覧ください。

基本的には通常の取引と変わらないし、商品の流れは同じです。

しかし、この横領者は製造会社Bから通常よりかなり高めで仕入れて、製品を会社Aにさらに利益を乗せて納品していたのです。

ここまででしたら、実は会社の取引としては問題ありません。高く買おうが、売ろうが双方が金額を納得しているのであれば問題ありませんし、純粋な会社の利益です。

そもそも、ここで扱っている商品は一品一葉の特注品なので相場はなく、相手もそれが妥当な金額だと思っているので、利益率を上げる為に通常より高い金額で仕入れて高く売っているだけのこと。

やっていることは、商社と同じような販売方法です。

 

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……なのですが、この横領者は製造会社Bと結託してわざと本来より高い金額で商品を購入し、会社Aに商品を納入します。そして、仕入れた代金を横領者の所属する会社に支払わせるのです。

そう、通常の流れだからこそ誰も怪しむことはありません。一見すると会社の通常の取引の流れです。

しかし、ここには続きがあり製造会社Bは本来の金額からさらに不当に乗せた金額の半分を横領者の口座へと毎月入金していたのでした。

本来は会社に入るはずの利益を横領者は製造会社Bと結託して自分の口座へと入れていたということです。

一件数百円でも数が集まれば大金になりますし、高い金額の案件でも相手が気付かなければそれだけで数万を結果的に懐に入れていた……というのが、約10年続いていたのです。

こうなると会社側だけではなかなか気付きません。この狡猾なやり方により金額は数千万円に膨れ上がってしまいました。

ちなみに、内部告発があったのは製造会社Bの社員からの連絡です。気付いて黙っていられなかったのでしょうね。しかし、おかげで発覚。

すでに使ってしまい、返せるお金はなく刑事告発されるか、毎月数十万返すかどっちがいい?と問われ、後者を選んだようですが定年間近でクビになり、毎月数十万ずつ返していくというのはまさに地獄ですよね。

まさに、テレビドラマのような悪人にふさわしい末路ですね。

 

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業務上横領ってどれくらいの罪?

さて、業務上横領ってどれくらいの罪なのでしょうか?

ニュースなどではよく聞く単語ですが、実際どのくらいの罪なのかご存じない人は多いかと思いますので、おまけとしてお伝えしようかと思います。

最初にお伝えしますと、業務上横領ってかなりの重罪です

どれくらい重罪かというと、執行猶予なしで懲役10年以下の実刑になります。

つまり、刑事告訴されたら一発で逮捕され、刑務所送りとなるわけですよ。

しかし、会社は営利を目的とする運営ですので、逮捕されてしまったらお金が回収できるかわかりませんよね?

なので訴えない代わりにお金を回収するのを優先として示談して刑事告訴しないことが多い傾向にあります。とはいえ、横領した金額を返金するのは当然として罰を強く望む場合は訴えて逮捕してもらうことを優先することがあります。

普段からまともな人で出来心程度ならともかく、他者から嫌われるような人間の場合、心情的に罰を望まれる可能性が高いのではないでしょうか?

あるいは金額によりけりかもしれません。いずれにしても、被害者側の心情によりお金を返してクビ程度で済むか、逮捕されて一生消えない前科を背負うのか決まるのは間違いありませんね。

 

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まとめ

さて、管理人が経験した業務上横領の4件をご紹介しました。

他社でも結構あることみたいで、規模の大小はあれど多くの会社でこういった横領というのは起こっているのかもしれませんね。実際、表に出ないだけで友人の話などを聴いているとよく出てくる話です。

勘違いした人間や、お金を扱うことで魔が差す人間が多いのかもしれませんね。他人のお金に対して自制心が大事ということでしょう。

 

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