二酸化炭素が体に与える悪影響とは?換気をしない高濃度は危険

人間が発する二酸化炭素。化学式としてはCO2ですが、濃度が高くなればなるほど人体に悪影響があるのをご存じでしょうか?

人によっては息苦しさを感じることもあるでしょう。しかし、どれくらいの環境が危険なのか基準を知っていますか?換気をしない高濃度の二酸化炭素は体調悪化の原因になってしまいます。

暖房や冷房でドアや窓を閉めっぱなしの環境もよくないことをぜひ確認してください。

本記事が参考になれば幸いです。

二酸化炭素濃度による人体悪化の影響とは?

山の中の道

二酸化炭素の濃度を測定するときにはppm(ピーピーエム)という単位を使います。この単位は、化学においての濃度を示す単位となっています。

100万分率と呼ばれ、1ppmは大気中の100万分の1に相当する含有量という単位です。つまり10000ppmで大気中の1%ということですね。汚染物質などでもこの単位を使われます。

この二酸化炭素濃度によって、人間の身体に与える影響が変わってくるのです。では早速見ていきましょう。

【360ppm】

通常の大気中の濃度になります。空気の循環があり、人があまり通らない環境であればこの程度です。

ちなみに、植物工場など植物が多い環境であるとこの濃度がさらに下回ることもあります。環境によっては100ppmになることも。逆に新宿の路上のような場所であれば約450ppmとなり、人が多ければその分、呼気による排出量が増えるので濃度が上がってきます。

環境汚染などでこの濃度が増えている場所や国もあります。一般的に二酸化炭素の濃度センサを用いるときは400ppmが下限の基準となっています。

【5000ppm】

労働衛生上の許容濃度がこのくらいです。通常の8時間労働でこの環境であれば多少空気が悪い程度のことを感じることができるでしょう。

冬場に石油ストーブをつけたりするとすぐにこの数字まで上がってしまいます。あるいは、しばらく窓を開けていない車の中でしたらこれくらいは上がってくるでしょう。許容濃度とはいえ、自然環境の10倍以上ですので時折換気をするくらいがちょうどいい濃度です。

【18000ppm】

通常の環境ではここまで上がることはほとんどないでしょう。ここから先は事故などで二酸化炭素が跳ね上がっている状況や人間があえて作った環境ではないでしょうか。

息苦しさをかなり感じる環境ですので、換気を50%以上増やす必要があります。1.8%も空気中の二酸化炭素濃度が上がればそりゃあ体調も悪くなっていきますよね。

【30000ppm】

ここまでくると呼吸困難になってきます。頭痛、吐き気、弱い麻酔性を伴います。さらに視覚が減退し、血圧や脈拍が上がってきます。

もはや正常な状態ではありません。

【40000ppm】

さらに頭痛が激しくなってきます。即座に換気をしなければなりません。

【50000ppm】

30分程度で毒性の兆候がみえてきます。激しい頭痛やめまいのほかに、発汗が始まります。完全に酷い呼吸困難な状態です。

【80000ppm】

めまいがして、人事不詳の睡眠状態に陥ります。もはやここまでくると手遅れといっていいかもしれません。

【90000ppm】

血圧が失われ、充血して4時間程度で死に至ります。

【100000ppm以上】

視覚障害やけいれん、呼吸が激しくなり、血圧が高くなって意識が失われます。10分で意識不明になって死に至るでしょう。大気の10%以上が二酸化炭素という超高濃度です。

【250000ppm】

中枢神経がおかされ、昏睡やけいれん、早々に窒息死に至ります。

おそらく、保健所が動物を殺処分する場合にこういった環境にするのでしょう。苦しまないように、とうたっていますがこんな環境で苦しまない方がおかしいですよね。

犬や猫を飼いたいという人は、ペットショップで買わず引き取り手がなく殺処分を待つような先のない犬や猫を引き取ってあげていただきたいものです。

 

 

 

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二酸化炭素濃度を測るセンサとは?

二酸化炭素を測る為のセンサは市販品も業務用のセンサも存在します。一般的に市販品のセンサはハンディ型や据え置き型で二酸化炭素専用のものや、空気中の濃度を計測するものです。

純粋にハンディ型は一時的に計測して空気が悪いなと感じたら窓を開ける程度ですが、業務用は回路を組んで自動制御で窓の開閉をします。

【ハンディ型】

 

【据え置き型】

 

【業務用】

 

 

業務用は温度表示のないセンサのみです。ここから表示器に接続をして、その表示器から出力されるリレーなどの警報信号を取って一定以上のppmになると空気循環をよくする為のシステムが動作するという仕組みを電機技術者がつくります。

 

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ですので、こういった業務用の部品単位のものは大型の商業施設やビルなどで行われるシステムとなります。

なお、CO2センサの濃度を計測するユニットは消耗品となります。組み上げた時点では合っていても、空気に触れているうちに劣化していきます。

一年、二年と経過していくうちに同じ環境でもppmに大なり小なりズレが出てきますので正確に近い物を測りたいのでしたら、定期的に校正をする必要があります。特殊なセンサユニットを積んでいるからこそ、といっていいでしょう。

ちなみに、校正をする際は箱の中に二酸化炭素を充填して特定のppm環境を作ってからやるものですので、意外と大がかりでお金もかかります。

CO2センサを運用するのであれば、多少の劣化には目を瞑るかお金をかける覚悟を決めるか考えてから購入した方がいいかもしれませんね。

 

 

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まとめ

さて、二酸化炭素の影響についてまとめさせていただきました。

密閉した空間にいる場合、適度に換気しろというのはこういうことなのでしょうね。とはいえ、人体に直接悪影響のあるような一定以上のppmになるようなことは滅多にないと思いますが、作業効率は落ちるそうですのでできるだけ換気はしておきたいものです。

本記事が何らかの参考になるのでしたら幸いです。

 

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