植物に感染する病気、『モザイク病』というものをご存じでしょうか?
面白い名前ですが、植物の病気のひとつなんです。葉になんだかモザイク状のまだら模様が浮かび始めてしまうと、ひょっとしたらモザイク病なのかもしれません。
さて、この植物の病気はどのようなものなのでしょうか?症状発生の原因や対策などをお伝えしていきましょう。
家庭菜園をやっていて、これ病気か?それとも害虫か?とどこかおかしいことに気が付いても、どういった病害か害虫にやられたのか分からないということが多々あるものです。虫害といっても、肝心の虫が見つからない。でもこのまま手をこまねい[…]
モザイク病とは?
あーほらーやっぱりモザイク病 #家庭菜園 pic.twitter.com/SZ399NEyla
— プラ菜 (@planter_saien) May 25, 2018
モザイク病というのは、花弁や葉に症状があらわれる病気です。
とてもユニークな名前に聞こえますが、面倒な病気です。なぜなら、その原因はウイルスによるものだからです。
しかも伝染性の病気なので早急に対処しないと次から次へと伝染ってしまいます。
主な症状としては、花びらに筋状の斑が入り、花が小型化してしまったり、葉に濃淡のある茂在育上のまだら模様があらわれて葉緑が縮れて植物そのものの生育を阻害してしまいます。
【発生の原因は?】
モザイク病はウイルス性の伝染病です。そのウイルスを持ってくるのは、アブラムシやアザミウマ、コナジラミといった害虫です。
こういった虫が媒介になり、どんどんと広がってしまいますが実はそれだけではありません。
人間が植物を管理している時にも伝染する原因を作ることがあるんです。剪定バサミや手に就いた汁液などが原因になることもありますので、気を付けなければならないでしょう。
ちなみに、キュウリモザイクウイルスというのが代表的で、これもアブラムシの媒介によって多くの植物に伝染してしまいます。
【発生時期は?】
発生する時期はほぼ一年中となります。
とりわけ、発生の可能性が高いのはアブラムシが発生する時期である4~11月です。
【発生しやすい植物は?】
・草花類
- アイリス
- ウラジオラス
- シクラメン
- ジニア
- ミヤコワスレ
- チューリップ
- パンジー
- ペチュニア
など
・野菜類
- ダイコン
- オマト
- カブ
- ハクサイ
- ミツバ
など
毎日の管理によるモザイク病の対策とは?
さて、ウイルス性の伝染病であるモザイク病ですが、発病したら対処する方法はありません。治療は不可となります。
ですので、広がってしまわないように早期の発見が広がらない為の唯一の方法となり、見つけたら他に伝染する前に早急に株ごと(球根や地下茎まで)処分するようにしましょう。
勿論、媒介となる害虫の退治を忘れてはいけません。発病した植物を放置している、あるいは気が付かないとアブラムシなどの害虫にまだ健康な植物も伝染されてしまいますし、他の病気になってしまう可能性もあります。
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ですので、早めに退治をしてしまいましょう。
なお、発病した株の取り扱いは管理作業の最後に行い、光反射(シルバー)マルチを張って病気を媒介する害虫の飛来を防ぐようにします。
モザイク病に効果のある薬品はなに?
さて、植物の病気の発生にはちゃんと対処できる薬品のスプレーが販売されています。
しかし、残念ながらモザイク病はウイルス性の病気で治療方法がありません。ですので、害虫退治や忌避することのできるスプレーが主となります。
アブラムシ発生の時期に先んじて噴きかけておくのがいいでしょう。
【ベニカXファインスプレー】
草花や庭木の害虫と病気を同時に胎児できます。害虫に対しては忌避剤効果があります。
けど、効果がある分、多量にかけると薬害が出るくらいには強いので食用には使えません。
・効果のある害虫や病気
- アブラムシ類
- チョウレンジハバチ
- チャドクガ
- タバコナジラミ類
- うどんこ病
- 黒星病
- ごま色斑点病
- 白さび病
など
・使用できる植物
- バラ
- キク
- サルビア
- ツバキ
- サザンカ
- カナメモチ
- ハナミズキ
- 花き類
- 観葉植物
【ベニカマイルドスプレー】
食品から作られている、自然派のスプレーです。においもなく、使用回数の制限もない為に安心して使えます。
・効果のある害虫や病気
- アブラムシ類
- コナジラミ類
- ムギクビレアブラムシ
- ハダニ類
- うどんこ病
・使用できる植物
- 野菜類
- 豆類
- 果樹類
- イモ類
- ゴマ
- 花き類
- 観葉植物
【オルトランDX粒剤】
ぱらぱらとまくだけで手軽に使用でき、植物全体を害虫から守る効果が持続します。
葉の裏や土の中など、なかなか殺虫剤が直接かかりにくいところにいる害虫にも効果的な粒剤です。
・効果のある害虫や病気
- アブラムシ類
- アザミウマ類
- アオムシ
- コガネムシ類幼虫
- ハモグリバエ類
- ミカンコナカイガラムシ
- コナジラミ類
- クロケシツブチョッキリ
- チョウレンジハバチ
など
・使用できる植物
- トマト
- ナス
- キュウリ
- 花き類
- 観葉植物
- バラ
- ハボタン
- ベゴニア
- ガーベラ
- クロトン
まとめ
さて、モザイク病についてまとめてみました。
面白い病名とあなどるなかれ、ウイルス性の広がっていく病気ですので早急な対処が必要な病気です。
治療方法がないので処分するしかないのが残念ですが、一面全滅する前に処理をし、害虫は早期から退治予防などをしておくのがいいかと思います。
本記事が参考になれば幸いです。