物差しと定規ってどう違うの?一般で使う長さの単位はメートルだけ!

幼い頃から、『長さ』というのは何らかで使用され、人生においてあらゆる場面でなくてはならない単位です。

身長の長さ、歩いた距離の長さ、家具の寸法など何においても長さとは切っては切ることができないものです。そして、小学生になると定規を使い始めますが、同時に『物差し』というものも使うようになるかと思います。

さて、実は物差しで線をひく。定規で長さを測るというのはおかしいということをご存じでしょうか?

そんな物差しと定規の違い、そして長さの単位についてご紹介していこうと思います。

本記事が参考になれば幸いです。

なお、他の単位関係の関連記事は下記です。

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物差しと定規の違いってなに?

定規の画像

さて、多くの人が『定規』を使ってその目盛りで長さを測り、線を引いているのではないかと思います。

一方で、小学校では竹を使い目盛りのついた『物差し』を購入して算数の時間に使用します。

ではこの二つ、同じと考えている人が非常に多いのではないでしょうか?確かに一見するとどちらも目盛りがついていて、真っすぐ線を引けるという利用方法は同じです。

しかし、実際のところこの二つは似てはいますが意味合いとしては違うものなのです。

・定規は線を引いたり物を切ったりするときにあてる為の道具

・物差しは長さを測る道具

というのが本来の使い方であり、その使い方の違いから名前が違っているのです。

とはいえ、目盛りがついているので定規は物差しの代わりになりますし、わざわざ普通の生活で物差しを用意して長さを測るということはほとんどないでしょう。

ちなみに、実際の使い方は細長い真っすぐな板(定規)に、物差しをあてて使うというのが正式なものです。

定規の種類としては、

  • 直定規
  • T定規
  • 三角定規
  • 雲形定規
  • たわみ定規

などがあり、その使い方からも定規の用途として線を引いたり紙を切るときにあてるものであることに特化していることが想像つくかと思います。

なお、物差しは竹の他に、鉄・紙・プラスチックなどで細長く作られて目盛りがつけられています。巻き取り可能な『巻き尺』や折り畳みができる『折り尺』なども物差しの仲間となります。

 

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長さってどうやって決まったの?

巻き尺の画像

では、目盛りというものはどうやって発見され、作られたのでしょうか?

その為には、一単位を作らなければなりません。たとえば、『尺』というものがありますがこれは人間の体を使って一単位を作ったものとなります。

 

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しかし、一単位で測れるものは限られるので、測るのにそれを超えるものを計測することができません。

ですので、一単位を使ったものが5つあれば5目盛り。10あれば10目盛りとして制定すればとても便利に測ることができるようになります。

このように物の長さを測る単位としての基準を作ることで、物差しというものが作られます。

そして世界共通の長さの単位として『m(メートル)』という単位が作られたのです。

 

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長さの単位はメートルだけ

筆記用具入れ

ところで、現在長さの単位として使われているのはm(メートル)だけということはご存じでしょうか?

mm(ミリメートル)、cm(センチメートル)、m(メートル)、km(キロメートル)という単位が使われていると思います。

倍率が違うことで名称は変わりますが、『メートル』というものは変更ありません。

これは、国際単位系SIの長さの基本単位として定められています。

「いやいや、ヤードとか、海里とか天文単位とか、Å(オングストローム)とかあるじゃん」

と言われるかもしれませんが、そんな単位はたして日常生活で使うでしょうか?

ヤードはゴルフなどでよく聞く距離の単位ですが、他の場面で使うとしても一部のスポーツや地域で使うくらいです。

海里は当然ながら海の深さですし、天文単位やオングストロームなどは宇宙での距離の単位ですので天文学者など宇宙に関わっている人しか使いません。

つまりこの辺りは、限定的な状況でしか使わない単位なのです。

総じて国際的にほとんどの国で使われているのはこの「メートル」であり、一部の状況的例外を除いて長さの単位として使えるのは、メートルだけなのです。

 

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メートルはどうやって作られたの?

大きな疑問

さて、最後にメートルという単位はどうやって作られたのでしょうか?

実は、その由来はかなり壮大なものです。それは、地球です。

北極から赤道までの経線の長さの1000万分の1を長さの基本とし、それが「m(メートル)」として設定されました。

なぜこのような大仰なものにしたのかというと、フランスの政治家タレーラン(1754~1838年)が全世界共通の単位を作ろうとし、それには全世界誰もが納得するものではならないと考えました。

だって、何たら大聖堂の何百分の一の長さと言われても「なんでそれを選んだ!」と言われますし、宗教問題などが起こってしまうかもしれません。

ならば自分達が住んでいる世界の土台として地球を選択したのは、誰しもが納得せざるを得なく、まさに賢い判断だったといえるでしょう。

 

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まとめ

さて、物差しと定規、それから長さについてまとめてみました。

日常生活で何気に使っているのがメートルという単位ですが、よくよく知ってみると意外と知らない事実があったりします。

定規と物差しを使い分けている人はほとんどいないと思いますが、知識として知っておくといいでしょう。

本記事が参考になれば幸いです。

 

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