自爆営業という言葉をご存じでしょうか?
事あるごとに郵便局やコンビニなど、SNSで声高くあげられていますよね。
はたして納得している人はどれだけいるのでしょうか?買いたくないものを買わせるというこの悪習、一体だれがそうさせているのでしょうか?
そんな自爆営業についてまとめてみようと思います。
本記事が参考になれば幸いです。
自爆営業とは?
自爆営業というのは、営業ノルマが達成できずにやむなく自分で購入して穴を埋めることです。
ちなみに派生として、営業が勝手にお得意先からチラシを受け取ってきて「付き合いがあるんだから買え」と強要してくるという「販売協力要請」というふざけたものも存在します。
しかし、会社というものはお金を稼ぎにきているわけであって、不要な商品を買う為に勤めているわけではありませんよね。
だから、しばしば問題になって騒がれるのです。
もう年賀状の季節ですね!
私の郵便局員時代の思い出
①毎月なにかしらの自爆営業がある←みんな自腹で買ってるのになんで○○君は買わないんだ?と詰め寄られる
②時間指定の小包や書留があるので昼飯はほぼ食えない←車で配達の日は移動中にカロリーメイトで飢えをしのぐ事ができる続く
— よTHE (@yozahisa) December 19, 2019
ケーキとか恵方巻きとか自爆営業させられるのも全く納得できませんでした。
— I really need to improve my English (@kuraiseikaku) April 24, 2020
時期がくるとこのようなツイートが乱立し、たびたび問題になっているというのにも関わらず、なかなか改善されたという声は聞こえてきません。
なぜなら、強制から言葉を変えただけの遠回しの強要になっただけで何も変わっていないという体質のところが多いからです。
さて、たびたび騒がれる自爆営業ですが、
- 年賀状
- クリスマスケーキ
- おせち料理
- 恵方巻
- うな重
- 季節ギフト
- 車
- 保険
などがあげられ、他にも会社によって「自社商品購入キャンペーン」と題して、ろくに値引きもしないのに自社商品の購入を促してくるところもあるんです。
ちなみに「くるまっ!?」と思う人もいるでしょうが、車関係のディーラーや製造会社に勤めると最初のボーナスなどで自社の車を買うことを強要されるところが多々あるそうです。
保険もまた、自分や家族は必ず入れることという謎の風潮があります。場合によっては本当はダメですが自腹で家族や友人の分も払うことがあるそうです。
結局、販売実績の底上げやいい顔をしたいだけというほんの一部のくだらない人間の考えと悪習がこのようなことになってきてしまっているのですね。
そもそも、一社員が「会社の為に!」と考えて喜んで購入するでしょうか?間違いなくいえるのは、ほとんどの人間が嫌々買っているということでしょう。
従業員の立場の弱さや「みんな買っているんだから」とふざけた同調圧力を利用した悪質な販売方法といってもいいかもしれません。
しかし、それゆえに断固として断る人が少ない為、逆に会社側・販売者側は味をしめて毎年そのノルマが増えてしまっているのです。
自分のお金ですから、自分で自由に使いたいだろうに本当に悪しき習慣ですね。
特に食品関係を販売・製造している、あるいは付き合いのある会社ですとこの傾向が強い可能性が高まりますので、どうしても嫌というのでしたら、少し違う業種に就くのもひとつの考えです。
ちなみに管理人は、かつて自社製品を「キャンペーン」と称して何度も買わされそうになり、断固としてことわりました。一部上場とはいえ、色々と社長が勘違いしていたり、全体的にブラックでおかしなところがあったのでそう遠くないうちに辞めるつもりでしたしね。
当然、辞めるので無駄金なんて使えませんが、その時の説得の仕方が、
「皆買っているんだからお前だけ買わないわけにはいかない」
「友達や近所の人に売ればいいじゃないか」
です。全員購入が所長のステータスだったみたいですが、知らんがな。じゃあお前が金出せ……という話ですよね。長居するつもりもなかったので意地でも買いませんでした。
「会社への感謝の心」
といった先輩の言葉がいまでも印象的です。
もちろん、いろいろとありえないという意味で。
結局、誰が悪いの?
では、あえて誰がこの自爆営業に関して悪いのかを考えてみましょう。
広域でいえば、結局のところは是正をしない経営者(会社)側も買ってしまう従業員側も悪いといえるでしょう。
立場が弱いとはいえ、買ってしまうことで結果的に他の頑張って断っている人の足を引っ張ることになってしまうのです。
とはいっても、家族や生活もあるだろうから原因の一つという程度で一概に悪いとは言えないのが難しいところですね。
ただ、購入しろという同調圧力側に回るのであれば同罪となるでしょう。
結局のところ一番悪いといえるのは経営者で間違いないです。
「そんなつもりはなかった」
「知らなかった」
と後々で自分は関与していないと責任逃れの言葉を吐きますが、経営者サイドが知らないはずもなく、かつそんなキャンペーンを打ち立てれば従業員がどうなるか、どう思うか想像力が欠如している時点で当然ながら一番悪いのは経営者となります。
では、二番目はというと役職者ですね。
仮に経営者が「強要ではない」といったところで、自分をよく見せようとする役職者。要するに上司側が勝手に強制をしてくる場合もあります。
まあ、販売成績の不調を従業員の購入で補おうという頭のおかしいプライドだけが無駄に高い無能な人が多いのかなと思います。
有能でしたらそんなことする必要もありませんし、部下の考えも理解して強要なんてしないでしょう。
そもそも、他人を気遣える人間ならこんな強制はしません。
そして、最悪なのが営業が訪問先からチラシをもって帰って同僚に購入を押し付けようとすることです。
相手はただのPRのつもりだったのでしょうが、客から渡されたチラシです。余計な使命感をもっちゃったパターンですね。
管理人もケーキでこれをやられたことがありますが、当然断ってもめていると、
「お世話になっているんだから」
と経営者サイドの人間がシャシャリ出てきて言われたことがあります。
世話になっているのは会社であり、営業です。間接的にお世話になっているかもしれませんが、個人のお財布による購買に口を出すのは間違っていますよね。
結局、これも会社のミエの為に従業員に買わせようという自爆営業と変わりがありません。
何で営業の成績の為にいらんケーキなど買わなければならないのか。
つまるところ、この悪しき風潮で悪いのは、
立場や状況を利用して相手に売りつけようという魂胆を持った人間
という人が存在しているからこそではないでしょうか。買わなくていいよ、という空気ではないと多数派の人は買ってしまうのではないかと思います。
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自爆営業をさせるのは違法です
さて、世の中に萬栄してしまっているこの自爆営業ですが、一度テレビ等で大きく騒がれてなりを潜めながらも、形を変えたり変わらずに横行しています。
きっぱりと断れる人なら素晴らしい主体性をお持ちの方ですよね。若い人であると断れる人は多いのではないかと思います。
一方で、家庭を持っていたり安定した生活を求めている人は断ったことによるペナルティーを恐れて断ることができない人が多いのかと思います。
しかし、この自爆営業をしなければならない程にノルマを課し、ペナルティを与えるのは違法となります。
会社というのは従業員に対し、仕事中の損失の補填やペナルティ、それに賃金の一方的に下げる行為をしてはいけないと定めています。
「ノルマには関係がない」
と言い逃れをするでしょうが、証拠を集めて訴えればまず勝つことができて損害賠償を与えることができるでしょう。
勿論、諸刃の剣なので自分も辞める前提でないとできないかもしれません。会社を訴えて居座れるくらい神経図太いひとならともかく、大抵の人は難しいですね。
ですので、訴えるのでしたら最終手段となります。
本来、雇用者と従業員は対等の立場のはずですので、最終的には訴えられるという覚悟を持っておいた方が気は楽かもしれません。
ちなみに、購入を強制させるのも強要罪にあたりますので、違法になります。
こんなことでと思うかもしれませんが、ぜひ従業員側にもいざというときは強い立場になれることも知っておいていただければと思います。
まとめ
さて、自爆営業ついてまとめてみました。
クリスマスケーキの時期、年賀状の時期になると憂鬱になる人が多いようですね。上の立場の人間は自分たちに被害がないから飄々としていますが、従業員にはたまったものではありません。
場合によっては転職など考えるきっかけにもなりえるでしょう。ましてバイトに強要するなどもっての他ですね。
この風潮がいつかなくなるといいですね。